キーンコーン

  カーンコーン





「――――…ふう、今日も学校が終わりましたよっと。さてさて、放課後は……うん、生徒会もなければ部活もない。仕事もないから…よし!久し振りに続きのポケモンをやろっかな!そうと決まれば早くかーえろっ!」






制服に身を包み、黒髪を揺らし

頭の中はポケモンでいっぱい

明日も変わらない毎日が来る事を、私は全く疑わなかった




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―――――
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初めまして、もしくはこんにちは

私の名前は紫蝶美莉といいます

高校二年生、年齢は17歳になりました。高校生として学校に通いつつ、一応宝石会社の副社長という顔で日々勉強に明け暮れる、そこら辺にいる一般人の一人です


はい嘘です。一般人は嘘です

一般人とはまた違った一面を持っているちょっと不思議な力を持つ人間です。不思議な力は何の事かは割愛します。そんな私の好きな食べ物は甘い物、チョコレートとハーゲンダッツが大好物です。逆に嫌いな物は固形物チーズと炭酸水です。最近ドハマりしているのはポケモンです。あのポケットモンスターですよ皆さん。普段は色々多忙を極めている私の唯一の楽しみはポケモンをポチポチやる事です。今日も今日とてポチポチやってきましたよポケモンを。レベル上げやら図鑑集めに勤しんでおりました。え、勉強しろと?仕事しろ?はははは、何も聞こえないな!


はい、とりあえず簡単に自分の事を説明させてもらいましたが

一言、ちょっと言わせて下さい






「此処は、何処ですか!!」







はい、本当に

此処は一体、何処ですか!!




昨日…

変わらない日常の中で今日も一日を終え、次の日の準備を整えた上で自分のベッドで就寝したつもり、だったん、だけど…


目が覚めたら草むらに寝転んでいました

風邪引くじゃないか!(あ、違う?




しかも起きて真っ先に目にしたのは、パジャマを着ていたはずの自分の服装が、全く違うモノに代わっていた

服装はオレンジ色の布の生地を中心とした、舞子が着そうなデザインが施されていた。しかもさらに軽量化されているのか、肩と背中が露出し、腕は巫女風もどきなアレンジもされている。下半身はフワフワヒラヒラした膝上までのスカートで、風が吹いたら簡単にめくれそうなくらい軽いモノだ。足は茶色の革のヒールブーツ、腰に縛ってある長い帯がヒラヒラと風に靡いている

なんだろう、この服装

絵に描いた様な普段使いなデザインではないのは、確かだよ寒い!←






「あー、もう。困ったなぁ」





私は立ち上がる

そもそも私はふかふかのもふもふなベッドで眠っていたはず

それなのに目が覚めたらこのパターンだ。本来だったら慌てふためき動揺したりするもの。しかしこうも何度も経験していると―――出てくるのは溜め息でしかない


そう、何度も…


そして考えられる可能性は、ただ一つだけ






「今回も貴女の仕業?






 ――――フレイリ」








人にはけして見えない、自分の胸元にある水晶体に触れる


反応は、相変わらずない




私はやれやれと頭を振った







「…また放置?もー、困ったものだよ」






いつもそうだった

くだらない時にはいつの間にかこの水晶体の中に現れては私の事を見て笑っていて、必要な場面には現れてくれない困った人

しかもこの服も絶対にフレイリが着せたモノ…

フレイリが好むセンスはいつも露出が高めなものばかり。可愛かったり綺麗だったりそこはいいんだけど着せられる私の気持ちにもなってもらいたい



……まぁ、もうあの人の事はいつもの様に諦める事にして……








「これからどうしましょうね!」








私は回りを見渡す


一面全て、森だらけ

次に何が見えるかって言われたら、真っ青な空だけ

後はもう、何もない









うーん、



飢え死になれと?








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