『――――――…あーらあらあらあらあら、私達が見ない間にあの子の方は面白い事になってきているのねー』

『楽観してどうするのですかフレイリ。このままいけば話がもつれてしまいますよ?』

『もつれてこそのストーリーじゃないの。これもあの子にとっても試練にもなるのよ?…でも同時に面倒くさくなってきたわ。あの子の個人情報なんてアレしか用意していなかったのに………もう!これだから人間は面白いのよ!』









人間は無駄な動きをするからこそ、人間らしい答えに辿り着ける

(だからこそ彼等人間は)
(混ざりあう混沌が、必要不可欠)



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クチバシティの港から出港した船は事故もなく着々と海を進んで行き、とうとうシンオウ地方の姿が見えてきた


本州とは違い少しばかり冷たい潮の風が肌を刺す。海の上からでもテンガンザンが聳え立っているのがよく見える。今日も念願の晴天、山の方は雪は降っていないらしく頂点まで壮大な景色としてシンオウを訪れた観光客を迎える






「間もなくシンオウ地方ナギサシティ〜、シンオウ地方ナギサシティに〜到着致しま〜す」






シンオウ地方に到着する場内アナウンスが響き渡る

アナウンスの声で乗客はわらわらと船の広場に出ては船から見えるシンオウの景色を意気揚々と見渡す







「シンオウ地方のナギサシティはシンオウ随一の電気発展の土地で御座います。特にあちらに見えますのはナギサを代表とする展望台!あの展望台はナギサシティの電気も作っている発電所にもなっています。発明者は現ナギサジムリーダーであるデンジ!23という若い歳で展望台を作り上げた彼は通称『ナギサの痺れるスター』!もし宜しければ展望台を見学し、ナギサの景色を堪能した後、腕に自信がある方は是非ジム戦に挑戦してみては如何でしょうか?」






船の先、特によく見える展望台は目を見張るものだ

まだ遠くの位置にいる海の上でも頭角を現しているナギサの発電所でもあり展望台。展望台はアサギの灯台と同じく、船を迎える為には重大な役割を持ってくれている。夜になるとライトアップされ、幻想的な電気の明かりがナギサを覆う






「そして皆様、運が宜しければナギサ恒例の『暗黒世界』を味わえるかもしれませんよ〜。もしもの為には手持ちに電気ポケモン、又はマッチやライター、懐中電灯などを携帯しといて下さいね〜」







ナギサは膨大な電力を使う事もあり、ナギサシティ全体が一気に停電になってしまう事態が起こってしまう

今ではもう停電の回数は減ってきているが、発電所が完成される前はそれはそれは毎回の様に停電が起きていたそうだ。それで付けられたのが『暗黒世界』。シンオウだけではなく他地方でもある意味では有名になりつつもある







「さてさて、このまま無事且安全に進んで行けばナギサの港に着くのは午後の2時になります。その間、ごゆっくり船の旅をご堪能下さい!」












ちょっとその前に過去を遡ってみましょうか





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