――――時刻は10時40分頃 私はポケモンセンターの前にいた 「「「「ミリさん!」」」」 「ミリ姉ちゃん!」 「ちわーっすミリセンパーイ!」 「姉さん!」 「お姉様ー!見送りに来たわよ〜!」 「やっほーみんなー!」 最後にカツラさんと連絡を終えて、サカキさんとかその他諸々の人と連絡を済ませ、ジョーイさんからボールを受け取り、軽く世間話をしていた私はもうそろそろ港に行こうかなとセンターを出たその時、頭上から私を呼ぶ声が聞こえた 聞き慣れた声に、聞き慣れた呼び方。空を見上げれば自分の手持ちの飛行ポケモンに掴まってこちらに手を振ってくる彼らがいた 大きなトロピウスの背に乗るサファイアとルビーとエメラルド(トロピウスでけぇよ)、トゲキッスの背に乗るゴールド(…進化したんだ…)ネイティオに背中を掴まれているクリス、同じくバタフリーに身体を掴まれているイエロー、ヤミカラスの足に掴まるシルバーに同じくプクリンの足に掴まるブルー 降下して地面に着地した彼らを出迎えてあげれば、最初に飛び付いて来たのはサファイアだった。無垢な笑顔で抱き着いて来たサファイアを抱き締め返してあげれば、サファイアは嬉しそうに笑い、バトンタッチで今度はブルーが抱き着いてきた。それぞれ皆に交互で感動の再会を分かち合った(と言っても数日前なんだけどね ほんわりと笑顔を醸すイエロー、照れるもしっかりと抱き締めてくるクリス、豪快に抱き着いてはクリスにひっぱたかれるゴールドに、照れ臭そうに私に頭を撫でられるシルバーとルビー。エメラルドに至っては小さい身体を抱き上げてクロワッサン頭を撫で撫でしてやった。ジタバタされたけど可愛いかった← 「皆わざわざありがとう。シルバーやゴールドやクリスの三人なんてジョウトからでしょ?なんだか悪い事しちゃったね」 「気にしないで下さい!せっかくミリさんのシンオウ出発日なんですから!」 「そぉーッスよ先輩!俺ら先輩の為ならたとえ火の中水の中森の中ッスから!」 「気にしないで姉さん。姉さんの為なら」 「嬉しい事言ってくれるじゃん!あーもう可愛いなぁこの子達は!よしよし、頭撫でてあげる」 「(*´∀`*)」 「(*^p^*)」 「(* ̄_ ̄*)」 「ミリ姉ちゃん!アタシも!」 「僕も!」 「よしよし、君達も可愛い過ぎるよ良い子良い子。イエローもサファイアも可愛いよ〜」 「(*´∀`*)」 「(*´▽`*)」 「いいなー」 「君はさっき抱き上げてもらったじゃないか」 「よしよし、エメラルドもルビーも良い子良い子。君達も可愛いくてカッコいいよー」 「(*´u`*)」 「(*^w^*)」 「皆顔が和んでいるわねー…お姉様パワーね」 「はいブルーもよしよし」 「(*´v`*)」 ……鼻血出しても良いですか?← もう朝っぱらからこの子達は私の為に萌を振り撒いてくれているよね!彼らは私の萌の為に存在してくれているみたいな!もうみんなしてこんな顔文字みたいな顔しちゃって君達はおねーさんを出血多量で死なせたいのか!?← あー、癒される´` 「…あ、誰かが足りないと思ったらレッドがいないね。一昨日連絡した時は見送るって言っていたけど…」 「レッドさんならグリーンさんに引きずられてリーグに行きましたよ」 「あら、やっぱり?」 「本当だったらレッドも一緒に来る予定だったのよ。さっきまで一緒に集まっていたんだけど…」 「凄い形相でやってきてレッドさんの首根っこ掴んで行っちゃいましたね」 「回収されたっちゃ」 「…レッドさんの叫びが木霊していましたね…」 「あらー」 大方…自分がセキエイリーグチャンピオンという地位をほっぽって呑気に皆と集合していたらレッドが居ない事に激怒したグリーンがリザードンの背に乗って猛スピードでレッドを回収したんだろう …うわぁ…レッド…ドンマイ… 「やっぱりグリーンもヘロヘロだった?聞けばジムリーダーの皆さんどうやらお疲れ気味みたいだし」 「なんつーか…寝不足三昧でイライラが爆発仕掛けているみたいな」 「あの時のグリーンさんは般若でしたね…背景に鬼が見えた」 「叫び声も聞こえてきましたからね…」 「…なんかそのデジャブ、絶対私知っている…」 その光景が簡単に浮かんで苦笑が零れた 彼はアレだよ、アレ カルシウムと糖分を摂取すべきだよ いやマジで でもしょうがないよね。人間誰だって寝不足になればテンション上がるか不機嫌になるかのどっちかだからね…あーとりあえずグリーンもレッドもドンマイだ 「うーん、船の出発時刻とリーグ集会の進行時刻も一緒だから…どの道回収されるのは想像付くっちゃつくんだけど……まーレッドもグリーンも集会頑張って貰うとして!まだ時間あるから港に行ってさ、ポケモンバトルしよっか!」 「いよっしゃー!先輩!次こそは勝ってやるんスからね!俺のピチューとイエロー先輩のピカチュウの親子コンビで!」 「Σえ、僕!?」 「アタシもミリ姉ちゃんとバトルしたいっちゃ!」 「俺も最後にバトルするぞ!」 「駄目よ、ちゃんと順番を決めておかないと!ミリさんでも一気にバトルは出来ないんだから」 「うーん、僕はどっちかっていうと毛並みをコーディネートしてあげたいかな。イーブイ達もそうだけど、あの麗しいスイクンも…!」 「…お前はそればかりだな」 「お姉様!だったらあっちでバトルしましょうよ!また審判やってあげるわよ!」 「お!ならそれじゃ皆時間が来るまで楽しく過ごそうか!!」 私達は地を蹴った → |