「ツインテール…縛ってくれねぇかな、アイツ」 「……いきなりどうしたんだ、白皇」 「いや、別に。ただふと思っただけだ。…ツインテール、可愛いだろうな、ミリ」 「……俺は縛っていない方が良いと思うが」 「あ?…まさかお前、」 「縛っていない方が俺の好みだ」 「テメェ仮にもアイツの恋人である俺に堂々と言いやがったなこの野郎!」 「もっと言ってやろうか?舞姫だったら縛っていない髪に柔らかい服を着た姿がアイツらしくて俺は好きだ。頭撫でたくなる」 「ゴルァアアテメェ!そんな目で見ていたのかよ!?アイツはなぁ!縛ってないよりもポニテが良いんだよツインにしていた方がもっと可愛いんだ!……まぁ俺もツインテールでフワフワの柔らかい服着ているっつーのは否定しないが…」 「お前の場合、抱き締める時が最高なんだろ?」 「分かってんじゃねーか。柔らかい身体がもっと柔らかく俺の腕の中でフィットするんだぜ?恋人の俺しか堪能出来ねぇ最高の一時だぜ。ざまぁみろ」 「分かった分かった」 レン、ツインテール派 ゴウキ、縛らない派 「…まさかゴウキにも好みがあるとは思わなかった」 「ナズナか…。当たり前だ、元より公言した事が無い」 「…確かに。…今まで女の見た目とかコイツと話した事なかったから当たり前か…。そういうお前は、あるのか?」 「…それは、ミリさんをモデルにしても良い、と受け取っても良いのか?」 「駄「良いぞ」 「おいゴウキ。勝手に言うな」 「良いじゃないか、ナズナだって男でもあり人間だ。身近な人間を例えるなら舞姫しかいない。それくらい許してやれ。むしろ許せそれくらい」 「チッ」 「……俺は、今のままで十分魅力的だと思うが」 「は?…それってお前、」 「ポニーテール、それから服装ならお前達の好みに一理あるが…俺はやはりピシッとしたスーツ姿で出来る女が良い。後、眼鏡を掛けてくれれば尚好みだ」 「「……………」」 「そもそも先詠みでミリさんが変装した姿がそれだった。流石に髪の毛は縛ってはいなかったのが残念だが…またあの格好、してくれないだろうか…」 「…今度アイツが変装したらマジ阻止してやる」 ナズナ、ポニーテール派 「三人共話が盛り上がっているね。私も混ぜてくれ」 「カツラさん…」 「私だったら一つに纏めて横に縛っていた方が良いと思う。それが上だったり真横だったり下だったりかは任せるけど…あぁやはり下だな。横縛りを下にして髪を胸元に垂らす感じで、エプロンを着てお玉もって鍋掻き混ぜている姿は家庭的な妻で良いと思う」 「確かに…」 「……………アリだな」 「流石カツラさんだ。言う事が違う」 「…出て行った妻を思い出してね…」 「「「……………」」」 カツラ、横縛り派 「…なら、マツバとミナキはどうだ?」 「あ?マツバとミナキだぁ?」 「あぁ…マツバ君か。確かミナキ君はマツバ君の友人だったね。よくミリ君が話していた。お兄ちゃんだってね」 「お兄ちゃん…そういえばマツバが自分でお兄ちゃん発言していたな…」 「先詠みで彼等の姿は認知している。マツバとミナキ…確か…アレだ、エンジュシティの…紅葉が彩る小道で楽しそうに三人で散歩していたのを一瞬だが見えていた。後は…三人で食卓広げてご飯食べていたり、ミリさんの浴衣姿を…」 「…ゆ、かた…だと…?」 「…………これはもしや、タブーだったか?」 「タブーだ。空白の一ヶ月について白皇の前で言わん方がいい。こうなる」 「…………(-_-#)」 「そうらしいな。…で、話を戻すが…まさか彼等にも聞くのか?」 「番号は聞いてある」 「って連絡してる…有言実行だねゴウキ君」 『――――え?ミリちゃんの髪型や服装の好み?唐突だねゴウキさん。そりゃ僕だったら髪をアップにして綺麗な櫛とか差して、橙色の綺麗な花が彩った着物を着た姿とか最高だよ。やっぱりドレスも良いけど着物だよ!タマムシシティのエリカさんから買っていたプロマイドに映っていた着物姿のミリちゃんは良かったよ〜』 マツバ、髪をアップ派 『私だったら髪を一部に纏めてお団子にさせて、そこから髪を垂らすのがお勧めだ。髪を軽くパーマをかけて縛るのも良いぞ。団子から垂れる髪がクルンと形が作られていてとても魅力的だと思う。そういえばマツバのプロマイドの一枚に純白のドレスにパーマをかけた髪をトップでお団子にさせてある写真があったのを見たが、私は着物よりドレスが一番好きだな!』 ミナキ、お団子派 「見事に分かれたな」 「ぶっ飛ばす、絶対ぶっ飛ばしてやる」 「落ち着くんだレン」 「……なら今此所でアイツが一番似合うか…勝負するぞ」 「ほう、勝負か。受けて立とうじゃないか」 「…結局こうなるのか」 「そうだね…」 「この勝負に勝った奴の理想の服や髪型にしてもらう。……絶対にツインテールにしてもらうぜ…!」 「いや、有りのままの縛っていない髪だ」 「…ポニーテール」 「横縛り、だね」 「勝負は……―――――」 「…結局どうなったの?」 《ミリ様の「ごはんですよ〜」の鶴の一声ですぐに終わりましたよ》 「マジか」 結末がすごく気になった → |