時には休息も必要なのです












Jewel.04














先週の日程…




月曜日:8時30分入、19時30分退
・カナズミシティのトレーナースクールにて講演、演説
・選抜試験会場本部にて管理、指示
・各部署部長及び上層部と定例会議

週明けから既にヘロヘロ


火曜日:8時30分入、20時00分退
・選抜試験会場本部にて管理、指示
・自室にて書類整理、作業

遠方は無かったが仕事内容が濃かった


水曜日:8時30分入、18時00分退
・選抜試験会場本部にて管理、指示
・自室にて書類整理、作業
・カイナシティ訪問、海の博物館を公式観光

今日は珍しく定時で上がれた


木曜日:8時30分入、18時00分退
・キンセツシティ訪問、ニューキンセツの計画を拝見
・フエンタウン訪問、地域の住民と交流
・ヒマワキシティ訪問、カクレオン被害に困る住民にアドバイス、カクレオンを叱咤&撃退
・カナズミシティ訪問、ラジオ番組に出演
・カナズミシティのデボン社訪問、新作ダイブーボールをゲット

定時に上がれたが遠方が多かった


金曜日:8時30分入、19時00分退
・選抜試験会場本部にて管理、指示
・休暇をとったゲンジの代わりにフィールドに立つ
・午前午後合わせ約26人とバトル
・26人中10人をリーグ大会出場権を認める
・自室に戻り書類整理、作業

今日はバトル三昧だった





土曜日…――――











「今日のケーキはカントー発祥の有名洋菓子店から取り寄せたレアチーズケーキ。レアチーズケーキならミリも食べれると思ってね。お好みでベリーの実ジャムを添えてどうぞ。それと紅茶はいつものミルクティーでいいかい?」

「今日もまた美味しそうだ。実は私の方も職場から洋菓子のクッキーの詰め合わせを頂いてね、そちらの方も一緒に食べようじゃないか」

「うわあああん二人ともありがとおおおおお私もアイス!アイス持って来たよハーゲンダッツ!」

「…」
「キュー!」
「……!」







此処はトクサネシティにあるダイゴの家

久々に、本当に久し振りにダイゴの家に遊びに来た私達を、数少ない友人達はお菓子を用意して歓迎して下さいました

うひょぉぉぉ美味しそうなケーキィィィィ!





「しかし久し振りだね、ミリがこっちに来るの。前まではよく顔を出してくれたのに…忙し過ぎてバテてるんじゃないかヒヤヒヤしてたものさ」

「こちらにも話は聞いていたよ、今の新生リーグは多忙を極めてるとね。職場で話は聞いていたから大体の事は予想出来たが…とにかく元気そうで安心ってところだな、ダイゴ」

「そうだね」

「結構忙しくて中々こっちに顔が出せなくて…今回はちゃんと二人に事前に連絡しておいたからね〜。んー、ケーキうまー」

「キュー!」
「……!」
「…」







そう、二人の言う通り

此処数ヶ月に渡り、新生リーグ改正始動後はまったく全然二人に顔を出していなかったのです



本当だったら休暇を利用してダイゴの家に行ってまったりゆっくりお菓子抱えてのんびり癒されようと思っていたのに、この数ヶ月ほんっっっとうに忙しくて、空いた時間は少しでも寝たい・休みたい・ゆっくりしたい・とにかく睡眠でいっぱいでいっぱいで(げんなり

此処最近の一日の流れと言えば、朝は8時30分に入社して九時間労働(一時間休憩を引けば八時間労働)を行い、残業してからの退社して帰宅。帰宅後はご飯を食べて風呂入ったらすぐにベッドでおやすみころりん状態が大半で、手持ちの皆とも中々遊んであげる事が出来ないのが現実

まだ安心なのはリーグは福利厚生がちゃんと整えてくれていて週休二日でお休みがもらえているからいいんだけど(リーグは常に運営中)(私は土曜と日曜をお休みにね)。お休みの日はやりたい事をやったり、手持ちの皆と一日中遊んだり、一日中寝たり、アスランさんと食事に行ったりと、優先順位を変えていたら二人がどうしても後になってしまって、ね〜


今回は事前に二人に会える日を伝えておいたから、今日という日をすっごく楽しみにしていた。久々に二人に会って、嬉しそうに歓迎してくれた二人を見て、こうして一緒にケーキを食べていると、やっぱり私は二人と一緒にいる空間が大切だなぁて改めて思い、同時に大切な友人を先延ばしにしてしまった事を申し訳なく思っちゃうよね

特にダイゴには寂しい思いをさせてしまったみたいだから(うーん、嬉しさハンパないオーラが)、後で海底洞窟で見つけた綺麗な石でもプレゼントしよっと







「これからも暫く忙しいからひょっこり顔出すのは難しいけど、またお休みが出来たら連絡入れる様にするね」

「ならその時は今日みたいに美味しい物用意して待っているよ」

「ありがとう!私達も美味しいお菓子用意しなきゃね〜」

「……!(モグモグ」
「キュー(パクパク」
「…」

「ところで二人は此処最近どんな事をしてたの?」

「私は相変わらずルネとミナモを往復さ。GF・K協会内部なんかミリの熱意というか勢いが火種を灯してくれていてね、こちらにもいい影響を与えてくれていると上層部が言っていたよ。けど、その様子だとコンテストはまだまだ先か」

「ゴメンねー。まだもうちょっとこっちで集中したいんだ。でもコンテストに出る事になったらミクリに必ず連絡するから、その時はよろしくね。シンオウ出身トップコーディネーターの実力を見せてあげるんだから!ねー、蒼華」

「…」

「それは楽しみだ!ならその時は是非とも一報をくれたまえ!君がコンテストに出場してくれるとなら、こっちもさぞ忙しくなってくるはずさ!」

「そうだね。ミリがコンテストをしている姿、映像じゃなくこの目で見てみたいものだよ」

「あはー。ダイゴの方は?素敵な石でも見つかった?」

「あぁ!実は一週間前に僕の実家近くのお気に入りのスポットで中々良い石を見つけてね!残念だけど今はその石は実家に置いてあって手元に無いけど、今度是非見てもらいたい!それにまたミリの都合が着いたらそこのお気に入りスポットを案内してあげるよ。きっとミリも気に入ってくれるはずさ!」

「うん!楽しみにしてるよ!」

「ダイゴ…君は相変わらず石になると勢いが凄いな」

「その生温い目は一体どういう意味なのかすごく気になるんだけど」

「勿論君の気のせいさ」

「はは、そうか僕の気のせいか」

「そうさ君の気のせいさ」

「ダイゴ〜、紅茶のおかわり下さいな」

「……(モグモグ」
「キュー(コロコロ」
「…」









勿論二人は二人で各々毎日を過ごしていた

多忙を極めてるだろうミクリはトップコーディネーターという肩書きを背負い、GF・K協会本部を拠点とし各土地にあるコンテスト会場を回り、また故郷にある祠の守護者して人の前に立つ。こちらリーグにも話は聞いていたからミクリが仕事を真面目且つ熱心に全うし、また彼の数々の功績にも噂が広まっていたのも事実。従業員の若い女の子達がキャーキャーとミクリの話に盛り上がっていて、微笑ましかったなぁ

ダイゴの方も後継者として此処の自宅とカナズミシティのデボンコーポレーションを往復していると聞く。でもちゃんと自分の自由は確保しているのか、大好きな石探しに熱中してくれているようで。石探す時のダイゴの集中力には本当に舌を巻くっていいますか。石の話になるとテンションが上がって熱くなる姿は数ヶ月前から変わんなくて相変わらずダイゴはダイゴで安心だよおねーさんは!←






お互い忙しい毎日を過ごしているのに、自然とこうして集まって楽しく談笑しあいバトルする機会は本当に貴重な時間だと私は思っている


仕事の顔ではなく、素の顔で

素の顔をさらけ出せる空間が、誰もが求める場所。全てが仕事の顔で神経張り詰めて緊張感で身を強張らせ続けたら、ストレスが溜まり過ぎてそれこそ自滅、最悪な結果を巻き起こす事態に陥る場合も無きにしも非ず

【異界の万人】と言われ、様々な経験を積んできた流石の私でも、人間としてそういうストレスには影響されやすい。己の聖性がそのストレスを緩和させようと力を常に働かせても、ストレスはストレス。私だってリーグの顔じゃない顔で一時を過ごしたい

人それぞれストレス解消方法は様々。甘い物食べたり、バトルしたりポケモン達と戯れたり、色々(手持ちの子達といると本っっ当に癒されるっていうかね!ね!)。少なくとも、私はこの二人と一緒にケーキを食べている間は心が穏やかになり、ストレスが緩和してくれているのは確かだ


なによりやっぱり、








「はふーん、ケーキうまー」








皆が用意してくれたケーキを食べる為に日々頑張っていると言ってもいいのようふふーん←←←






「幸せそうな顔だね。そんなに美味しかったらまた予約しておくよ。今度は職場の人と食べればいいさ」

「!やった!ありがとダイゴ!ちゃんと代金払うから金額教えてね」

「金額の事は気にしなくていいさ。住所教えてくれたらそのままそっちに郵送してもらう様に頼んでおくし」

「え、でも…」

「ミリ、前にも何度も言ってるけどダイゴの前で金額なんて気にしなくてもいいさ。本人は好意でやってるんだしね。そうだろ?」

「そうだよ。頑張っているミリに少しでも力になれたらって思ってるしね」

「ダイゴ、ミクリ…ありがとう!」

「……(モグモグ」
「キュー!」
「…」

「それじゃダイゴ、ついでに私の分も宜しく頼みたいんだが」

「安心して、君の分は注文しないから」

「………君は本当にミリにだけは甘いな」

「何の事だろうね」

「はふーん、癒される〜」









とにかく、貴重な休日を皆と一緒に楽しく過ごしたら

気持ちを入れ替えて、また一週間お仕事頑張ろう









(心許せる者達との、一時の癒し)

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