ジムの中は、スペ寄りのジムで結構広くあった。ジムの中はジムトレーナーの人は誰もなく、向かえてくれたのはホログラムで現れたグリーンだった(ボタン一つですぐに消えた←)。びっくりな事にこのジム、殺風景なわりにはかなりのハイテクが揃っていた

トキワジムの中にはあの壊れかけている石像がまだちゃんと残っていた

その石像の目の前で、私は最後のジム戦を始めようとしていた





「バトル形式はお前が得意とするダブルバトルだ。手持ちの全員が戦闘不能になったら勝負は終了。ミリが勝ち、俺が負けたらポケモン協会公認バッチの内の一つである、グリーンバッチをお前に渡す」





距離を離れ私の目の前に立つグリーンが言う

このジムにはフィールド線は描かれてはいない、フリー戦場バトル。スペ寄りなので、下手すれば少し危ないバトルになりそうだ

私はグリーンの言葉にニヤリと挑戦的に笑った





「私達が最も得意とするバトル形式にするなんて、結構気前がいいじゃないの。グリーン」





私達を見くびっているのか

それとも余裕の表れか





「前にも言ったが、俺はお前とのバトルをこの日までずっと楽しみにしていた。コロシアムで見た、イーブイの見事なコンビネーションに、あの特殊能力。…それにそこいらのトレーナーよりかなりの実力を持つだろうミリに、純粋に真っ向勝負がしたかったからだ」





そう答えるグリーンの目は至って真剣で、揺るぎない瞳

嘘は言っていない

それはひしひしと伝わってくる

そもそも彼自身、勝負には正々堂々と戦うしそんな事で嘘は言わないのはスペで読んで一番に理解している

それに今の台詞は純粋に嬉しい

あのグリーンに認められている様なもの同然だから






「お姉様、グリーンなんてボッコボコのギッタギッタにしちゃっても構わないわよー!」

「ミリー!グリーンに勝ったら次は俺だからなー!負けんなよー!」





被害が起きない様、壁側に避難し観戦中なブルーとレッドが声を上げる(グリーンのこめかみが…!)。私はありがとう、と手を振って返事を返すと「グリーン!お姉様を悲しませたら許さないんだからねー!」「ミリを負かしたら許さないからなー!」とまた声が上がる(人はそれを理不尽と呼ぶ

あ、今グリーンが耳栓をしたぞ←





「ったく、うるさい奴等だ…」

「フフッ、まぁ良いじゃん。なら私も、期待に応えれる様に、グリーンをボッコボコのギッタギッタにするよう頑張ろう」

「…しかし、簡単には俺はやられないしお前もやられない。違うか?」

「えぇ、もちろん」





私は手を差し出し、ギュッと手を握り腕を広げた

手の平を開かせば白と黒の二つのボールが現れた。ボールはカタカタと小さく揺れ、私はボールをグリーンに向けて突き出した

対してグリーンも腰からボールを取り出し、私に向けてボールを突き出した。不敵な笑みを浮かべるグリーンに、私も同じ様に口元に笑みを浮かばせた








「トキワジムリーダーよ。今此所でこの私、聖燐の舞姫が貴方を倒し、最後の華を咲かせてご覧に入れましょう」

「俺にとっては、ジムリーダーとしてのバトルであり、リベンジ戦でもある。…次は前回の様にはいかないぜ」









「やだ、お姉様ったらその台詞…すっごく格好いいわ!あの台詞はお姉様にしか絶対似合わない台詞だわ…!」

「ミリー!頑張れよー!グリーンをボッコボコのギッタギッタにしちまえよー!」

「ミリ、数秒待ってくれ。すぐにでもアイツらの息の根を止めて来る」

「やめなさいそういうのは」












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