詰め合わせ | ナノ
白血球(U-1146)さん、初めまして!



「あっ!」


赤血球ちゃんと荷物を配達している途中、赤血球ちゃんは何かに気付いたように声をあげた。笑顔で手を振るその先には…なんと、白血球(U-1146)の姿が。おー、白血球だ。…そういえば、他の白血球は今までに何度か見かけていたけど、1146番を実際に見るのは初めてかもしれない。肌が白いなー。


「白血球さん!」

「よう、また会ったな。そっちの赤血球は…もしや、噂の奴か?」


白血球が俺をジッと見つめてそんな事を言ってきた。…噂? 噂って何だ? よく分からずに俺が首を傾げると、隣に立っていた赤血球ちゃんが「後輩くん、噂になってるんだよ。細菌に攻撃する好戦的な赤血球…って」って苦笑を浮かべて教えてくれた。ああ、そういう噂か。確かに赤血球でそんな事してたら噂になってもおかしくないよな。…まあ、別にいいか。


「初めまして、白血球さん! 白血球さんの話は先輩から聞いてますよ! よく先輩を助けてくださってる方なんですよね? ありがとうございます!」

「え? ああ…いや、礼なんて言わなくていい。俺は自分の仕事をしているだけだ」

「いいえ、言わせてください! 俺、いつも先輩を守ってくれる白血球さんにはとっても感謝してるんですよ!」


赤血球は細菌やウイルスを倒す事なんて出来ないし、赤血球ちゃんを守るには白血球達の存在が不可欠なんだから。白血球の手を握ってぶんぶん振りながら、改めて「本当にありがとうございます!」と礼を言う。白血球は「…どーいたしまして」と帽子のツバを下げた。


「白血球さん、後輩くんはとてもいい子なんですよ! よかったら仲良くしてくださいね!」


俺が白血球に対して友好的だからか、赤血球ちゃんは嬉しそうだった。笑顔の赤血球ちゃん可愛い…尊い…。白血球に「よろしくお願いしますね、白血球さん」と俺が笑いかけると、彼も「…ああ、よろしくな」と小さく笑みを浮かべてみせた。

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リクエストBOXより
赤血球男主で、白血球との出会い(赤血球からの話と細菌に攻撃したことで他の細胞たちから噂になっていた)。←内容は自由。

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