詰め合わせ | ナノ
ネスと朝チュン



*ネス視点




全身を襲う倦怠感と、身体の一部の鈍痛。それらは昨日一日海ではしゃぎまわったのとはまた別の理由から来るものだった。思い出されるのは昨晩のソラとの行為。お互いに実家暮らしなぼくとソラにとって、誰の目も気にしないで愛し合える機会はそんなに多くはなかったりする。だから、二人きりの旅行でぼくもソラも気分が高揚していたのかもしれない。

ソラと身体を重ねた回数は数える程度なんだけど、その中でも昨晩の行為は一番激しかったのではないかと思う。ぼくは大きな声で喘ぎながらソラを求めて、恥ずかしいくらい乱れていた。恥ずかしすぎて思い返したくなんてなかったけれど、ぼくの隣で半裸で眠っているソラを見たら嫌でも思い出してしまう。ぼくの気も知らないで気持ち良さそうな寝息を立てているソラが憎らしくて、ぼくはソラの鼻を摘んでやった。


「ん、ぐ…っ」


苦しそうに眉を寄せ、ソラは瞼を震わせる。やがてゆっくりと開かれたソラの瞳を覗き込んで、ぼくは「おはよう、ソラ」と笑いかけてやった。ほとんど無理矢理起こされたソラはまだ寝惚けているのか、ぼんやりとぼくを見つめ返してくる。何となく、気怠げな表情が色っぽいなって思った。


「ん…ネス、おはよ…」

「うん」

「…あ。ネス、キスマークいっぱい付いてる」

「付いてる、じゃないよ。ソラが付けたんでしょ」


ソラと同じく半裸のぼくを見て、ソラは嬉しそうに笑ってぼくの鎖骨の辺りに付いたキスマークを指でなぞる。擽ったくて身を捩るとソラの目の色が変わったのが分かった。上半身を起こしたソラはぼくに覆い被さって、鋭い眼光で見下ろしてくる。その瞳に見つめられるとぼくの心臓は壊れたように脈打って、昨晩みたいに気持ちが昂っていく。


「ネス、もう一回しよ」

「…朝から?」

「朝だろうが昼だろうが、俺はネスと愛し合いたいと思ってるよ。だから…な?」


ソラはそう言うとぼくの唇を塞ぐようにキスをしてくる。ぼくが何か言う隙なんて全くなかった。どうやら拒否権なんてないらしい。…まあ、拒否するつもりなんてこれっぽっちもなかったんだけど。

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リクエストBOXより
MOTHER2で攻男主×ネスのサマーズで旅行の続きで、ホテルで朝チュンな甘々夢をお願いします。ベッドでひたすらイチャイチャな感じで。

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