詰め合わせ | ナノ
天野ケースケといちゃいちゃ



ソラがケースケと恋人同士になったのはほんの一週間前の事だ。ケースケがソラの部屋に遊びに来た際に、ケースケの方からソラに告白をしたのだ。緊張した面持ちで懸命に想いを伝えてくるケースケに対し、ソラは優しい笑みを浮かべて頷いてみせた。それからちょうど一週間後の今日…ケースケはソラの家に泊まりに来ていた。


「どうしたの、ケースケ君。もしかして緊張してる?」


恋人同士になる前はソラの家に遊びに来る度に嬉しそうにソラに抱き着いていたケースケだったが、今日は緊張からかソラと少し距離を置いているし、そわそわと落ち着きがない。ソラからの問いかけにケースケは「少し…」と小さく頷く。


「緊張しなくていいのに。今まで通り、自然体でいいよ」

「そう言われても、難しいよ…」


ソラがケースケの顔を覗き込もうとすると、ケースケは恥ずかしいのかすぐに視線を逸らしてしまう。ソラは少し考えた後、話題を変えようと「そういえば、ナツメには今日僕の家に泊まるって伝えてきたの?」と問いかける。


「友達の家に泊まるって言ってきたけど、ソラの家とは言ってないよ。姉ちゃんに言ったら反対しそうだし」

「そうだね。僕の家に泊まるって伝えていたら、ナツメはきっと反対しただろうね」


どうやらソラには他人を虜にする魅力があるらしい。ケースケはもちろん、ナツメだってソラの虜となっているのだ。この事をもしもナツメが知っていたなら、ケースケがソラの家へ泊まりに行くのを強引にでも止めたに違いない。それが弟を純粋に心配しているからなのか、嫉妬心からかは分からないが。


「ソラ…」


ようやく緊張が解れてきたのか、ケースケはソラに甘えるように擦り寄ってきた。ソラはケースケの頭を撫でながら、「なあに、ケースケ君?」と穏やかな声色で聞き返す。


「今日はオレがソラを独り占め出来るんだよね? だから、オレだけに構ってくれるよね…?」


期待と不安が入り混じったような瞳で、ケースケはソラを見上げる。…なんて可愛いんだろう、この恋人は。ソラは頬を緩ませ、それからケースケの額にキスを落とした。それだけで顔を真っ赤にして慌てるケースケが愛しくて堪らない。


「今日はね、父さんも母さんも帰ってこないんだ。だから僕達の邪魔をする人は誰も居ないよ。君のお望み通り…たっぷり構ってあげるからね、ケースケ君」


ソラは以前ケースケに一度だけ見せた、妖しい笑みを浮かべていた。ケースケはソラから視線を逸らす事も出来ず、ごくりと生唾を飲み込む。…二人きりの夜は、まだ始まったばかりだ。

--
リクエストBOXより
妖怪ウォッチシャドウサイドで前回リクエストした話の続きで、攻め男主×ケースケの甘々夢をお願いします。シチュは付き合っている設定で、ケースケが男主の家に泊まり来てひたすら2人がイチャつく感じで。

prev / next


×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -