MHA | ナノ
付き合う事になりました



「…俺と付き合え」


この前の体育祭で一位になったとかいう噂の後輩、バクゴーカツキくんに呼び出されたかと思えばそんな事を言われた。"カツアゲかな??"と内心ビクビクしてたけど、これ正直カツアゲの方がマシだったんじゃね。

バクゴーくんは眉間にシワを寄せて口をへの字にして物凄く不機嫌そうだ。これだけなら"罰ゲームか何かかな?"と思えるのだけど、耳まで真っ赤になっているところを見るとそうではないらしい。


「付き合うって、何に?」

「そういう意味じゃねえよ、ふざけてんじゃねえ」


お決まりのボケをかましてみたら思い切り睨み付けられてしまった。だってふざけたくもなりますよ。人生初の告白が後輩の男の子からとかマジで笑えないんですけど? というか俺、今までバクゴーくんと喋った事ないんだけど何で俺なの? バクゴーくんみたく有名でも何でもないのにいつ俺の事知ったの??


「早く返事しろ。断ったらコロス」

「喜んでお付き合いさせていただきます」


コロスと言った時のバクゴーくんの目がマジだったので反射的にそう返事をしてしまった。だって仕方ないじゃない、怖かったんだもの…。バクゴーくんは俺の返事を聞くと「授業終わったら教室で待ってろ」と告げて不機嫌そうな顔のままその場から立ち去っていった。人生初の恋人が男の子かあ〜…この前ダチに"誰でもいいから付き合いたい!"とか喚いてたけども、せめて性別は女であってほしかったなあ〜〜!

--
SSSリメイク

prev / next


×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -