「はあ!?告白を手伝ってほしい?」
放課後、今日の部活はスイッチとオレしかいない。
ヒメコはソフト部の助っ人に行っていて留守
それで今部活には相談者がきてんだけど…
『最近はこればっかりだな』
「告白とかよー、んなの自分の力でやれよー」
「そこをなんとかお願いします!これ渡してくれればいいんで、それじゃあ!」
勝手にきて勝手に帰りやがった、つーか…
「誰に渡すか聞いてねーんだけど」
『渡す人の名前裏に書いてないか?』
「あぁ、そうだな…………」
裏を見た瞬間オレは固まった。よくわからない感情が一気に心の中で広がったのがわかった
『ボッスン?』
「鬼塚一愛様宛てです」
『ヒメコ?』
「………ヒ、ヒメコにラブレターって、物好きがいたもんだなーあいつなんてただの暴力女だよ!?ヘンなマズい飴大好きなただのバカだよ!?あんなののどこがいいんだかわかんねーよなー 」
『ボッスン、そのわりにはスゴい動揺してるなww』
あれ?なんでオレこんなに心臓バクバクいってんだ?落ち着け、落ち着けオレ
「お、お茶でもいれっか」
つーかなんでオレは動揺してんだ?
『ボッスン、お茶こぼれてるぞ』
「うわっお茶いれすぎた」
あぁー!よくわかんねーけど!イライラしてきた!
なんなんだよヒメコのやつ!なんでラブレターとか貰うわけ?あいつのどこがモテるわけ?ムカつく、ムカつく!
『とりあえず、ヒメコが戻ってきたらそれ渡せばいいんじゃないか?』
「………そーだな」
『さっきから様子がおかしいなボッスン、そんなにヒメコにそのラブレター渡したくないのか?』
オレはスイッチの方を見ずに窓の方を見た。今の自分の表情をスイッチに見られたくない
「おぉー帰ったでー」
ガラッと部室の扉が開いてヒメコが帰ってきた
『おかえりヒメコ、ヒメコ帰ってきたことだし俺は帰るぞ』
「なんや帰んのかい」
「おい!スイッチ!オレに押し付けるつもりかよ!」
『はっはっはっ頑張れww』
「笑うなよ!」
ほんとにスイッチ帰りやがった
うぅ…気まずい。別にケンカしたわけでもねーのに。
この沈黙に耐えきれず、オレは再び窓の方を向いて寝っ転がった
「ボッスン、今日お客さんきたんか?」
「きたけどきてねーよ」
「どっちや」
言いたくない。本当のこと言いたくない。今日相談者きてラブレター置いて帰ってそのラブレターがヒメコ宛てなんて言いたくない
なんかよくわかんなくなってきた
でも渡さねーとダメだよな
渡したらヒメコどんな反応すっかな?驚くよな、喜ぶよな
ヒメコこんなのもらったことないって前言ってたし、それにヒメコは人からの好意は大事にするだろうしな
「今お茶入れ直したるわ」
オレはチラッとヒメコの方を見た
ヒメコって意外と家庭的で料理もできんだよな。部室の掃除とかたまにお菓子作ってきたり、動物好きだったり、前一緒に帰ってた時もネコ見つけて追いかけ回してたし
「ほい、お茶はいったで」
気ぃは回るし
「ほら、ゆっくり飲まな火傷すんで?」
口うるさいけどなんだかんだ言って優しいし
「どーや?美味いやろ?」
ニコッと優しく笑う顔見て一瞬ドキッとする
「……きょ、今日相談しにお客さんきたんだよ。ラブレター置いて帰った。」
「最近そういう相談多いなぁ」
「これ…」
オレはスッとテーブルの上にラブレターを置いた
「なんやまだ渡してなかったんか?今から渡しにいこか?相手誰なんや?」
「見ればわかる」
ヒメコはわけがわからないまま手紙を手に取り裏を見る
ヒメコの表情が真っ赤になっていった。
「こっ……おぉおぉ?えっなんやこ、こっこれっイタズラか!?」
「お前宛てだっつーの、中開けて見てみろよ」
深呼吸をして手紙を見るヒメコ
手紙を見るヒメコをオレはずっと見ていた。
なんでオレはヒメコに本当のことを言いたくなかったんだろ。なんであんなに動揺してたんだろ。なんで、なんで今、こんなにもイライラしてるんだろう
「ボ、ボッスン、あたしこっこれどーしたらええんやろ」
ヒメコが顔真っ赤にしてオレに聞いてきた
「知るかよ。ヒメコの好きにしたらいいんじゃね?」
ほんとは断ってほしい
「と、とりあえず返事あげなあかんな」
ほんとは返事なんてあげないでほしい
―――――断ってほしい
「われよ……」
「ん?なんかゆうた?」
「ことわれよ」
「へっ?」
「断れって言ってんだよ!バーカバーカバーカ!!」
よくわかんねーけどもう無我夢中で鞄を手に取り部室から出て行った
「はぁ、はぁ…くそっなんでっオレあんなこと」
明日なんて顔して会えばいいかわかんねーけど、全然後悔なんてしてねーや
初恋
―――明日この感情をおめーに伝えてやるよ
―――――
中途半端だねwwでもボスヒメ好きさんなら一度は想像したであろうヒメコにラブレターネタ!私だけか?でも上手く書けないし無駄に長いし意味わかんないね\(^o^)/
次は卒業旅行ネタとか大学生ネタとか春ならではのネタに挑戦したい!!