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わたしはお笑いテニスにもネタにも全力を見せる一氏くんが好きなんだと思う、本当かわからないけれど同性愛者でもきっと好き。金色くんのことになると錯覚で輝いて見える一氏くんだから、目を奪われる。
 
放課後の教室で真面目な顔をしていつも身につけている緑のヘアバンドをした一氏くんがそれに手をやりながら「苗字、あんな」と声を出した。少しだけどきりとして「なあに?」とわたしはテンプレートな言葉を発する。彼はもごもごと良い淀んで、腹を括ったようにキッとつり目がかった自身をわたしに向ける。
 
「好きやねん」
「え?」
「なんや悪いんか、ああ?」
「わ、悪く…ない。悪くなんてない!」
「さよか」
 
目を覚まして、なんだ夢かと「だよね…」とベットに寝ころがり発していたわたしがいた、この日は稀にしかしない慣れないメイクなんて頑張ったりして。心のどこかで期待をせずにはいられない自分がいたのだろう、朝に朝練と称した部活が終わる頃に教室で一氏くんがいて金色くんにぞっこんだとわかっているのになぜか胸が高鳴った。
 
「なに見てんねんブス、どつくど」
 
わたしはさっと目を反らしてやっぱり夢とは違うと少しだけ内心がっかりした。そして金色くんのことを想う一氏くんだから好きなんだと無理やり納得させる。化粧おかしかったかな、ブスだなんだってきっと本心じゃないんだから大丈夫と情けなくも自分で自分を励ます。慣れないメイクまで時間がない朝にして登校したわたしにうんざりして、罪のない一氏くんにもなんでよとうんざりする。
 
「ご、ごめん」
「東京もんやからって軽くみてるといてこますからな」
 
わたしは数ヶ月前に東京から転入してきたから新参者として気に入られていない気がして、ちょっとだけ落ち込んだ。もしその頬にわたしのグロスのついた唇を押し付けたらどうなるだろうかと尻尾を出した悪魔がいたけれど、そんなことなんてお金をあげるからと言われてもしない。
 

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生意気なチークにくちづけて/一氏ユウジ
@夜に融けだすキリン町
>突発フリリク:りんりんへ
りんりんリクエストありがとうね!内容のおまかせなら大丈夫ようというかわたしに任せて大丈夫なんですか(笑)うひゃあ わたしの一氏くん読めたらいいとかおもってくれてたなんてうれしはずかし〜 だいぶ関西弁に不安は残るけど頑張って書くね!なるべく期待せずお待ちくださいな(笑)
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初四天っ 初関西弁っ 初一氏っ こんなもんでどうでしょうか…片想いにしちゃいました〜 やっぱり一氏は小春ちゃんにぞっこんでしょおと
 
 

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