第11話 道流との関係



「名前、さっき榛葉先輩と来てたでしょ」

「え、うん
見たなら声くらいかけてくれればよかったのに」

「邪魔したら悪いかなーと思って」

「アハハ、そんなに気使わなくてもいいのに」


『キャー!!!!』

廊下を歩いていると何処からともなく女の子達が湧き出てきて騒ぎ始めた

「やあ、おはよう!仔猫ちゃんたち」

『キャー、素敵ーっ!!!!』


「何、あれ?」

「名前知らないの?
榛葉さんのファンクラブの子達だよ」

「そんなのあったんだ」

遠くからその様子を見ていると道流と目が合った

微笑む道流に微笑み返す

私と道流さんの仲は特別だ

だからあえてあの輪の中には入らない




放課後いつもの様に生徒会室に行った

「こんにちはー」

「やあ名前ちゃん!」

「あれ、今日は道流さん早いですね」

「早く名前ちゃんに会いたかったからね…なんてね」

その笑顔に私は弱いのだ

そういうと私の方へと近づいてきて優しく口づけを交わした

「んっ…」

「ごちそうさま…」


顔を赤くして俯いていると扉が開いた

「こんにちは…
おぉ!苗字元気になったのか!」

「は、はい…お陰様で」


名前にとっては物凄く気まずい雰囲気だ


「そういえば…会長は…」

「安形は今日サボり」

「全く…いつになったら真面目に来るんですかっ!」


椿が話をしてもこの気まずさは変わらない


「ちょっとトイレ行ってきます」

名前はその場から逃げ出した

続く


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