「バーカ バーカ バーカ」
「う、うるさいっ!一々藤崎の真似をするな!」
今ボクは名前に覆い被さっている状態だ
何故そうなったかと言うと…
数分前に遡る
ボクはここ連日テストが近づいていて毎日の様に徹夜で勉強をしていた
寝不足が効いたのか階段を下りるときに足を滑らせてしまった
我ながら情けない話だ
「ねぇ、退いてよ」
「ああ、すまない」
そういうと名前の上からゆっくりと退く
「それより怪我はないか?」
「うーん特に大丈夫かな…」
ボクは立ち上がって名前に手を差し伸べた
しかし立ち上がろうとせず俯いてしまっている
いや立ち上がることができないのだ
「どうしたんだ?」
「足捻ったみたい…」
「な、何故そういうことを早く言わないんだ!」
「ち、違う、さっきまでは大丈夫だったのに急に痛くなって」
ああ、ボクのせいだ
ボクが気をつけていたらこんなことにならなかったのに…
「せ、背負ってやるっ…だからボクの家に行って診てもらおう」
「へ?じ、じゃあ…」
名前を背負って学校を後にした
「こ、これからはあんまり無理しないでね」
「ああ…」
夕日に染まる2人の顔が紅く染まっていた…
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