ぼちぼち



ダラダラと続いた会議の昼休み。
「大阪〜飯食いに行こら〜」
飯を食いに行こうと周りを片付けとる所に、コンビニの袋を持った和歌山がやってきた。最近コンビニのパンの味に目覚めたらしく、会議の度に買うては食ってる。
確かに美味いもんな、コンビニの食いモン。
「ん、待たしたな。ほな行こか」
「おう!」
ニッコリ笑う和歌山に釣られて、オレも笑いながら部屋を出た。


和歌山とオレはいっつも一緒。
一昔前まではそうでもなかったけど、ここ数十年くらいでエライ懐かれた。
元々コイツん家は行き来しづらいから、気軽に話せる奴が居らんかったんもあるかもしれん。オレん家もそうまで近ないけど、三重や奈良ん家と比べたらまだ便利がええし。

「おーい、おーさか?」
ハッと我に返ると、和歌山が不思議そうな顔で覗き込んどった。不意に近付いた距離に、意味も無くドキリとする。
「どしたん?」
「いや…んー、可愛ぇなぁ思て?」
その場を取り繕うとした矢先にポロッと出た言葉を認識して、自分がビックリした。
オイオイオイ…何や口説いてるみたいやんけ自分。取り繕うどころか墓穴掘っとるやん!
恐る恐る和歌山を見ると、ごっつ変な顔でこっち見てた。そらそうやんな…うん。



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