「い、意味分かんな…って、うあぁぁ脱がすなって馬鹿―――!」
ベストを持ってかれたと思ったら、ワンピースの肩ひもがズルリと肩を滑る。
焦って声を上げると、仁も焦った顔になった。
「しっ! 外に聞こえるだろうが!」
「だっ…て! 今日のお前おかしいぞ!?」
いつもクールな仁。
俺と違って大人っぽくて、頭良くて…
なのに、この状況は何なんだ!?

これじゃ…これじゃまるで…
「おかしくしたのはお前。だから…」
ニィ、と仁が妖しく笑った。
結構長いこと友達してるけど初めて見る顔。不覚にも顔が熱くなってきた。
「俺が何したって…ひっ!?」
むき出しになった貧弱な胸板に大きな手の平が滑る。その動きに驚いた俺は思わず仁のシャツにしがみついた。
ヤバい。顔だけじゃなくて体が…熱い。
熱くて頭がおかしくなりそうだ。


「さっき俺の理性ブッ壊しただろ…だから責任取って抱かれろ」


「じ…仁!?」
今お前何つった!?
抱かれろ? 抱かれろって言った!?
仁が俺を抱…ええぇぇぇぇ!?
ちゅ、と音を立ててキスをする唇。
優しく体を撫でる手。
低く甘く言葉を囁いてくる声。
キモイとか近付くなとか、色々罵られる覚悟はしてたけど…コレは…っ!



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