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ひとりじゃなくなりたかった

※分類無しですがややエーデルガルト・ベレト寄り
※ヤマもオチもありません



 姉の名を知らない人はこの世界では少数派だ。
 エーデルガルト=フォン=フレスベルグ。それが私の双子の姉の名。
 アドラステア帝国次期皇帝、黒鷲学級級長、……まぁ、肩書なんてどうだっていい。私にとって重要なのは、姉がどれだけ有名な人で、私がどれだけ無味であるかということだけなのだから。
 姉は偉大な人である。それは間違いようのない事実。
 では、私に与えられた役割は何なのか──、……そんなものは、至極当然のように、当たり前の顔をして私を現実へと突き落とすのだ。


「あ、エーデルガルトの妹さん! 悪いんだけど、これエーデルガルトさんに渡しておいてくれないかな? 次の授業の資料なんだけど……」
「……ええ、わかりました」


 そう≠セ。


妹君いもうとぎみ様。体調の方は如何程で?」
「大丈夫。私よりも姉様を気にかけて差し上げてください」
「殊な事を仰られますな。そのエーデルガルト様から妹君様の様子を伺って来てほしいと頼まれたが故に私はここにいるのですが」
「……そうでしょうね」


 どこにいっても私はそう≠ナしかない。
 歪みそうになる口の端をきゅっと結んで、私は黒い従者にと微笑んだ。……きっと、うまく笑えてはいない。それを教えてくれるかのように、彼は薄い笑みをこちらに向けていた。

 私に与えられた肩書は「エーデルガルトの双子の妹」だ。
 別にそれが悪意によって生み出されるものだとか、蔑称なのだとか、そういうものであればその肩書に大して嫌悪の感情を向けることだってできたのだけれど、そうじゃないからそれもできない。

 小さな頃のことはよく覚えていない。
 ただ、気がついたときにはエーデルガルト姉様以外のきょうだいたちは皆いなくなっていて、エーデルガルト姉様の髪色も色素の薄いものに変わっていて……、それから、私達はたった二人の姉妹になってしまった。
 当時のことを思い出そうとすると頭痛がして、ひどく息苦しくなるものだから、エーデルガルト姉様にも無理をして思い出す必要はないと言われてしまうくらい。
 だから詳しくは覚えていないし、思い出せない。けれど「エーデルガルト姉様ただ一人のきょうだい」というのは、きっとエーデルガルト姉様にとって、……そして私にとっても、大事な肩書なのだと思う。だから、それをやめてくれとか、その言葉を否定したいだとか、そういう気持ちにはならないのだと思う。

 ……思っている。それは嘘じゃない。
 私がエーデルガルト姉様の妹であることは変えようのない事実だし、誰かに譲りたいと思ったこともない。私が影で宮廷の人に「失敗作」と罵られていたりしても。ましてや私がエーデルガルト姉様の立場に立ちたいと思ったこともない。私は私なりに、この立場を大事に思っている。
 けれど、だ。


「ナマエ、この前質問しに来てくれたことなんだが」
「……先生は、相変わらず私をそう呼ぶのですね」
「……? 間違っているだろうか」
「いえ」


 青獅子学級の他人であるベレト先生は、彼だけは私をエーデルガルト姉様の妹としてではなくて、私個人として私の名前を呼ぶ。
 はじめの頃は驚いた。皆が皆、私のことなんて名前ではなくてエーデルガルト姉様の妹として呼ぶものだから、ここで私が名前で呼ばれることなんてないと思っていたのだ。担任であるマヌエラ先生は流石に──フレスベルク、などとと呼ぶわけにもいかないだろうし──呼んでくれるけれど、それ以外の人はだいたい決まって「エーデルガルト様の妹さん」とか「妹君様」とか、そういう回りくどい敬称で呼ぶ。
 けれどベレト先生だけは違った。彼はどうやら世間に疎く、私がエーデルガルト姉様の妹であることを知らなかったし、知ったあとも私をただのナマエ個人として語りかけてくれる。

 それがとても優しくて、とても残酷だ、と思った。


「この資料と、この本を読むといい。自分の解説だけだとおそらく不足していたはずだから」
「すみません、お手数おかけしてしまって」
「いや、構わない。……マヌエラ先生に聞かずに自分に聞いたのは何か理由が?」
「良し悪しではないのですが、やはりベレト先生の方がより実戦的なお話を聞けるので」


 ベレト先生は元々傭兵をやっていたという。それがどういった経緯で士官学校の教師を務めることになったのかというのはよく知らないが──姉が言うには「助けられた」らしい──、やはりその傭兵時代の知識というのは士官学校に通う私にとってはとても欲しい知識だ。
 担任のマヌエラ先生の教え方が悪いとかではない。むしろ教え方はとても上手だと思う。ミッシェルフランク歌劇団の歌姫時代から後輩に教育してきた、ということもあるだろうし、そこに不満があるなんてことではない。
 ただ私は、やはりどうしても、戦の話を吸収しなければいけない。


「実戦的な話、か」
「姉の手助けをするためには、やはり武を学ぶことも必要ですから」
「姉……というと、エーデルガルトの手助けになるのか」


 こくりと小さく頷くと同時に、喉の奥に魚の小骨が刺さるような感覚がした。

 姉は次期皇帝だ。今のアドラステア帝国の情勢で姉が皇帝になることには少し不安があった。姉が悪いのではない、時代が悪いのだ──と言い切ってしまうには、私は何も知らないのだけれど。
 それでも、父が苦しんで、きょうだいたちがいなくなってしまった今の帝国でエーデルガルト姉様が皇帝になるということは、きっととても険しい道を歩むことになるのだろう。
 その手伝いをするのならば、私もそれなりにならなければならない。出来損ない、失敗作、生き残ってしまった何か。そう言われ続けた私が、姉の隣に……否、せめて後ろに立つには、何か一つ秀でなければならないのだ。
 それは少しだけ私に降りかかる呪いのような思考。そうあるべきだという願い。そうであらなければならないという、焦りでもある。

 先生の深い緑色は、何か思慮するようにこちらを覗いている。それからゆっくり、口を開いた。


「……ナマエ。君さえ良ければ、だが」
「?」
「自分の話が実戦的なものだと思ってくれているのならば、そしてより実戦的な話を学びたいというのであれば、青獅子学級に転級しないか」


 転級、と伝えられて目が丸くなる。

 実際考えたことがなかったわけではなくて。
 机の上での政はきっとエーデルガルト姉様がやっていくのだろう。後ろ暗いことはきっと姉様の従者が。
 ならば私がやるべきことは、もっと矢面に立つことだ。軍を率いるとまで言い切ることは出来ないけれど、その補佐ができる人間であるべきだ。
 そう考えるのであれば多分、今所属している黒鷲学級に居続けるよりも、青獅子学級でベレト先生の師事を受けるべきなのだ。傭兵の知識でもなんでも吸収して、剣を、指揮を取るにふさわしい人間になる必要があるのだから。
 けれど、許されるのだろうか。

 この士官学校での学級わけというのは、出身国によって振り分けられている。学級内で国家間戦争もののいざこざがあっても困るからだろう、と推測できる。
 けれど同時に転級だって公的に許された制度だ。国ごとに自動的に押し込められた学級では、やはり肌に合わないとか居づらいとか、そういう不満も出てくるので、それを解消するための制度。
 先生と生徒、双方の同意があって初めて転級することができる。今の私達の状況は、先生が私を勧誘してくれていて、私がそれを決めあぐねているという形になる。

 本当なら今すぐ頷いてしまいたいけれど、それでも私が頷けないでいるのは、転級したいと思う理由と同じ理由からだった。
 私が「皇女エーデルガルトの双子の妹」であること。それが転級を望みたい理由で、転級を望んでいいのかわからない枷。

 例えば私がなんてことないただの平民であれば、この転級の誘いに「黒鷲学級が好きだから行かない」とか、「青獅子学級で学んでみたいから行く」とか、そんな簡単な理由で選択することができたのだろうと思う。
 けれど、違う。私はどうあったってそう≠セ。
 皇位の継承権は姉様にあるし、私だって別にそれがほしいわけじゃない。
 でも血筋は間違いなくアドラステア帝国皇帝一族のもので、私の名前はナマエ=フォン=フレスベルクだ。
 そんな皇家の一族が、学びたいだなんていう我欲のために──それが姉様のためになるものだとしても──学級という単位とはいえ国替えのようなことをしてしまってもよいのだろうか。

 彷徨う視線を捕まえるように、ベレト先生の瞳が私を見ている。


「これは君がエーデルガルトの妹だからとか、そういう意味での勧誘ではないし、君もそんなことは気にしないで答えてほしい」
「……で、も……」
「君の在り方は、君が決めていいんだ、ナマエ」


 ひどいなぁ、と思う。同時に、ベレト先生って本当に先生なんだな、とも思った。少し前まで傭兵業しかしていなかったなんて嘘みたい。否、もしかしたら、傭兵だったからこそ、なのかもしれない。
 ベレト先生は、エーデルガルト姉様の妹としてしか生きてこなかった私に、姉様の手を離して私個人として考えろと言っている。
 唐突で突然で、けれど多分、間違っていない言葉だ。私の在り方は私が決めていい。傭兵として今まで生きていた先生にとっては当たり前の、だけれど私にとっては盲点だった決定権。
 だったら、私は。


「……わかり、ました」


 姉の後ろに立てる私になる、と言うと、やっぱり姉様ありきに聞こえてしまうかもしれないけれど。
 綺麗で、深い緑色が、森の中にある神秘へ誘うようにこちらを見ているから。
 私は、私のために先生の言葉に頷いた。





 それが、こんなことに、なるなんて。


「なに……してる、の……」
「…………」


 血。炎。赤。紅。赫。
 筆舌に尽くしがたい灼熱の中で、私は私にとっての導だったものと対峙していた。灼熱の中なのに、その紫だけは熱いと同時に、同じくらい冷たかった。

 元から双子の割に似ていない私達だった。元々の姉様は綺麗な茶色の髪で、父によく似ていた。私はどちらかというと母に似ていた……らしい。
 それでも私達は双子だった。姉様ほど優秀じゃなくても、姉様といつもいっしょにいたし、父からは笑った顔がよく似ていると言われたこともあった。顔は似ていなくても、やはり内面的なところは双子だった。

 けれど、今目の前にいる姉は、「何」なのだろう。


「……私は私の信じる正義を行おうとしているだけよ、ナマエ」
「これが……この状況が、正義だとでも言うの……」


 エーデルガルト=フォン=フレスベルク。
 目の前にいる彼女は確かにそう呼称されるべき人だった。けれど、そこにつく肩書は変質している。
 私の知らぬ間にアドラステア皇帝の座を継いだ。それはいい、そこまではいい。皇位に興味はなく、姉のほうがふさわしいと思い続けてきたことだもの。それを秘密裏に行われたと聞いたときは少なからず衝撃を受けたものではあったけれど、青獅子学級に在籍している私に余計な気を回している暇だってなかったのだと思うから。
 けれど、それでも、もう一つの肩書は看過できない。

 ──この惨劇の元凶。

 倒れ付す兵士。学友。血にまみれた大地。剣。フォドラ全てを敵に回すような宣戦布告。
 現実離れしたこの絵図が、全てエーデルガルト姉様によって引き起こされたものなのだ。

 信じられなかった。そして同時に、この目の前にいる「双子の姉」は私の知らぬ間にとてつもなく変質しているのだと感じてしまった。
 もしかしたら、ずっと前から変わっていたのかもしれない。それを巧妙に隠し続けていて、私が転級したからそれに気がつけなくなってしまったのかもしれない。今となっては知る由もないけれど、多分その変化は、急ではなかったのだろう。

 それを象徴するように、エーデルガルト姉様はほんの少しだけ、昔と変わらない瞳を私に向けている。


「私は、ナマエには思い出してほしくない。辛くて苦しいからこそ蓋をした思いを、開けてしまう必要などないと思っているわ。けれど、その蓋の中に、私の行動の正当性はある」


 許しを乞うような声音だった。
 願いを吐くような声音だった。

 私の記憶の抜けている部分。そこにこの行動の正当性がある。
 そう言われても、私ははいそうですかとは頷けない。ない記憶を元にしたとして納得できるものではない。
 ただ、その私の忘れてしまっている分まで覚えていてくださっていた姉様からすれば、これは純然たる正義なのだろう。あの瞳はそれを雄弁に語っている。

 あぁ、いやだ。
 分かってしまう。双子なのだから。たった一人残った、ひとりになったしまったきょうだいなのだから。
 私には理解できないけれど、これが姉の堅い決意から行われた残虐だと伝わってしまう。
 変わってしまっていても──あるいはまったく変わっていなくても──やはり彼女は、私の双子の姉であるエル姉様だ。苛烈で、強くて、弱さを飲み込んでしまえる、私が憧れた双子の姉だ。
 そして姉様が、何を望んでいるのかも、分かってしまう。


「戻ってきて、私のただ一人の妹。私の魂を分けた半身」


 無防備に差し出された手に、息が細くなるのを感じた。
 エーデルガルト姉様……エル姉様は、私に戻れという。それはつまり、学級になんていう生易しい話ではなくて、帝国という場所に、エル姉様の後ろに戻れと言っているのだろう。
 それは、とても──怖ろしいお誘いだ。

 前の私なら、きっと二つ返事で頷いていた。私の在り方は姉様ありきのもので、そうするべきであるもので、それを疑いもせずに生きていたのだから。
 けれど、私は。


「……エル姉様、私は、強くないの」
「……私はそうは思ったことはないわ。縦しんばそうだとしても、それをそうだと言える強さがあなたにはある。私にはない強さよ」
「うん、……そう、そう、姉様は、そう言ってくださる。でも私は……」


 戦場の音が遠い。生ぬるい風が私達の間を吹き抜けていく。

 私は、やっぱり弱い。
 弱いからこそ、ベレト先生の元での師事を受けた。
 そしてだからこそ、知れたことがある。

 皆が皆、姉様ほど強くはないのだ。
 養父を討たなければならなかったアッシュくんを見た。兄を討たなければならなかったシルヴァンさんを見た。怒りに狂ってしまうディミトリさんを見た。皆、一様に苦しそうにしている。
 今だってそうだ。突然の変革に驚いて、躓いて、どうしようもなくて、抗ってみるけれどやはり勝てなくて。

 拠り所を失っても立てる人は、そう多くない。そして姉様がしていることは、多くの人からその拠り所を奪うことだ。
 そこに正義はあるのだろう。私にはわからないけれど、姉様が信じる正義が。
 けれど、だけど、それでも。弱いものの目線を知ってしまった私は、その生き方のすべてを肯定できない。

 細くなった喉は言葉を上手く発することができなかった。
 代わりに私は、しっかりとエル姉様の方を見て、その紫をじっと捉えて、それから剣を手に取った。
 それはひどい裏切りなのだと思う。無防備に差し出された手に返したのは、弱々しくも鋭い刃なのだから。
 一瞬だけ、姉様の瞳が揺れる。


「……分かっているの、その行動の意味が」
「ええ、わかっている。……国賊、逆徒、お好きに罵って」
「どうして?」
「私は弱いから。姉様ほど強くはなれないから。だから、弱い人に寄り添いたいの」


 きっと姉様は、強い人が弱い人を導く道を選んだのだろう。それだって世界のあり方だ。否定するつもりはないし、その先頭に立たんとする姉を尊敬している。
 でもそれは、きっとついていけない人を置き去りにしてしまう。拠り所を壊されて立てなくなった人を踏み躙ってしまう。
 青獅子学級という「異国」で学んだ私は、それを無視することはできなくなってしまっていた。


「私は──、ナマエ=フォン=フレスベルクは、エーデルガルト=フォン=フレスベルクにはなれない」
「それでも、私達は血を分けたきょうだいなのよ」
「だからこそ、私はあなたの覇道の礎になるの」


 エーデルガルト姉様を止められなければ、私は死ぬのだろう。逆にエーデルガルト姉様を止めるということは、そういうことだ。
 姉様の選んだ道が絶対的に正しいというのならば、私という礎を築き上げて行けば良い。それが弱い私のできる、最大限の姉様への報いだ。
 姉様の選んだ道が間違いだというのならば、私がこの身を投げ出してでも止めてみよう。できるかどうかわからないけれど、それが私のできる、最大限の姉様への恩返しだ。
 剣を持つ手が震える。けれど、そうしないという選択肢はもはや私の中には存在しなかった。


「……ナマエは、私の知らないうちに、一人じゃなくなっていたのね」
「……どういうこと?」
「あぁ、まったく……本当に、愛らしくて、……悔しいわ」


 姉様がちらりと私の背後へ視線を移した。意識だけをそちらに向けると、──あぁ。


「……話は、終わったか」
「……ベレト先生」
「ナマエ。君は、どうするんだ」


 私の運命を、私達の行く末を変えてしまった張本人がそこにいた。あの日とは違う、鮮やかな淡い緑を靡かせて。
 ……あの日、先生がああ言わなかったら、私達は道を違えることはなかったのだろう。そういった意味で、先生は御伽噺に出てくる魔女とか、魔龍とか、そんな人みたいだ。
 そしてそれに惑わされた私は、愚かな端役だろうか。きっと物語の端っこで、知らないうちに排斥される存在。
 それでも、それが主人公の道筋に必要なものになるのであれば、私はそれを喜ばしいと感じるのだ。その先にある未来が、どういうものであるとしたって。
 私は、それがいい。弱いモノとして、弱い人の目線があることを姉に伝える。……きっと、血を分けたのに弱い私だからこそできることだと思う。


「私は、私の信じる道を征きます」
「そうか」


 後ろから足音が近づいてくる。刺されたらどうしようなんて恐怖はなかった。なんだかんだ、私は先生に唆された%から、ずっと先生のことを信頼しているのだ。
 だから私はこうして立っていられる。姉の手を離し、私の道を、私ひとりで歩かずに済んでいるのだ。


「準備はいいか、ナマエ」
「……はい」
「──ならば、かかってきなさい。罵りはしないわ、それが貴方の正義なのだというのであれば!」


 エーデルガルトの手が斧を握りしめた。それと同時に私達は再びこの戦場へと躍り出る。
 この後どうなるかなんて誰も知らないけれど、それでも戦おうだなんて無謀を思えたのは、成長の証と思ってもいいのでしょうか、ベレト先生。そんな、届きもしない問いかけを心の中に押し込めた。




ひとりじゃなくなりたかった




 ──その後、私は「敵国の皇女」として捕らえられ……ることにはなるけれど、青獅子学級の面々が私のことを信用してくれたおかげでひどい目に合わされることはなかった。むしろ私を信用出来ない王国の民から守ってくれていたくらい、彼らは私に優しくしてくれた。
 それから五年後、「先生」と再会したあとの話は──。




2024.02.28
Title...ユリ柩