この距離がもどかしい 「まるいー」 お昼になると直ぐに俺の教室へ来る先輩。 「何ですか?におー先輩」 「昼メシ、屋上。」 「はぁい」 フツーに口数が少な過ぎるだろう。まぁ、屋上で昼を食べよう、という意味なのだが。主語と述語をちゃんとしろ!と言いたいところだ。 昼メシを一緒に食べる、と言っても俺と仁王先輩は付き合っている訳でもないし、何か繋がりがある、とも言えない。ダブルスのペアでもないし。だからいつも思う。 何で俺となんだろう、って。 「丸井っていつも弁当」 「チビ達の弁当作ってていつも余るんですよ、それで弁当なんです」 「へえ……、今度俺にも作って」 「え?」 「俺焼き肉好きやから、しょうが焼きん時とか」 「しょうが焼きは余らないし」 「じゃあ普通に俺の為に作りんしゃい。先輩命令。」 「な……っ!?」 変なトコで先輩命令を出す仁王先輩。…ま、変な先輩だからしょうがないか。それにしても何故俺の手料理なんか食べたがるのだろう?焼き肉が好きなら購買の焼き肉弁当で充分だろう。 「丸井、不満そうな顔しちょる」 「え、そう、ですか?」 「お礼、前払いがえぇ?」 「お礼………………ッ!?」 いきなり肩をぐいっと掴まれ、顔を近づけさせられた。 うわ、顔近い。 そしてどんどん先輩の顔が近づいて来る。 と、同時に俺の胸の鼓動もどんどん高まっていく。あれ?これはもしかして……? 唇が触れるか触れないか位のギリギリの所で仁王先輩は妖艶に笑った。 「なぁ丸井。キス、して欲しい?」 キス……仁王先輩と、キス……? あれ、キスってお互い好き同士がするモンだよな? 俺は別に仁王先輩が特別恋愛感情として好きでもないし、あっちも俺の事好きじゃないだろ?多分。 だからする必要ないじゃないか。 あぁ…そうか、先輩は俺をからかっているんだ。 ……でも、何でだろう。何で? 何でこんな風にからかうの? 「せんぱい、は」 「ん?」 「先輩は……俺の事どう思ってるんですか?俺にキス、したいと思うんですか……?…俺は先輩の、ナニ?」 ナニ……って、俺は何を聞いているんだまったく!そんな事どうでも………よくないかもしれなくもない………?(自分で思ってて意味わかんねぇー!!) ……でも、俺は仁王先輩との中途半端な関係を白黒はっきりさせたかったし、丁度いいのかもしれない。 さぁ答えろ、仁王先輩。俺の事どう思っているんだ? 「んー……、わからんの?丸井」 「わからないから聞いたんですけど……」 「じゃあわからんままでえぇよ。そん方が後々面白いじゃろ?………俺的にじゃけど。」 「はぁ!?」 面白いだとか面白くないだとかはこの際関係ないと思う………というか真面目に答えてほしいところなのだが…… しかも"俺的に"って、只の仁王先輩得じゃん!略してにお得!俺得……いや、丸得無いし!! 「後々、って意味わからないです」 「意味わからんくてえぇんじゃよ、………今は。」 本当によくわからない。何なんだろうかこの先輩は。 でも仁王先輩の言う通り、“今は”このままでいいのかもしれない。 今は。 end. ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 久々ににおぶんちゃん書いた結果がこれだよ!!調子乗っちゃいました……えへ←←暇人なんです許して下さい。 それにしてもヒデェ…しかも、最終的によくわからない内容になってしまいましたしね………あああ、すみませんでした。 , |