「………何で居るねん」

「謙也専属ドクターの白石蔵ノ介です。以後お見知りおきを!」

「いやいやいやいや。意味わからんし。お医者さんごっこやないんやから出てけや」


今の状況を説明すると……
外こわい。保健室へ

ドア開ける

白衣+眼鏡装備白石が居る

俺、キレる。

……とまぁ、白石がかつてない程ウザいという事がわかっていただけたら良いです。


「謙也スマンなぁ!!朝寂しかったやろ?俺居らんくて!!」

「え、あ?白石居らんかったっけ?全然気づかなかったわ」

「この白衣と眼鏡取りに行っとって遅れてもうたんや………………っちゅー事で!俺はさっきも言うた通り、謙也専属ドクターやから診察はじめまーす!!ほら謙也くん脱いで?はあはあ!!」

「っちゅー事ってどういう事やああぁぁぁあ!!!ちょ、白石っ?
押し倒すな!シャツに手ェ入れるな!!ベルト外すな!!!ズボン下ろすなぁぁぁああ!!!!」

「やって謙也くん今日誕生日やろ?気持ちよくしたろうと思て。」

あ……誕、生日………!!!

言っている事はクソくらえだが、誕生日を覚えててくれていた事に感動を覚えて、つい……


「え、謙也っ!?……くん?泣いとるん?」

「…っ、しらいしっ!!おめでとうって言うて!」

「え、あ?…おめでとさん、謙也」

「うん……ありがとぉ…」

「誕生日、て気付かれなかったん?他の奴らに」

「………う゛ん」

「そら辛かったよな、謙也みたいなタイプは盛大に祝ってもらわんとダメなやからな……」

白石はそう言い俺の頭を撫でた。なんか俺、超子どもやん。白石がめちゃくちゃ大人に思える。白衣も着とるし眼鏡もしとるし、雰囲気的にも大人って感じやしな。
でも、、


「頭撫でて良い雰囲気やからってナニ尻撫でとんのじゃ!!」

「あ、バレた?」

「バレバレや!!気づかん方がおかしいっちゅー話や!!」

エロオヤジな大人は感じさせへんでえぇのに。
ここ抜かせばカッコえぇんやけどな………
ホンマ残念なイケメンや。


「あ、忘れとった……はい、白石。プレゼント頂戴。」

「ん?欲しいん?謙也」

「当ったり前田のクラッカーや。ほら、」

すると白石は再度俺を押し倒した。
あれ、この場合はもしかして……!?「ちょ、白石っ!!」

「プレゼント……謙也欲しい言うたよな?
俺からのプレゼントはさっきも言うたけど“謙也を気持ち良くさせる事”やから。」

「は!??」

「ほな、診察始めましょか?……謙也くん!」

「う゛ぇあ!??」




その日は午後からしか授業に出れなかった。(白石の所為やクソ。)

さらに、衝撃の事実が発覚した。
クラスメイト達(先生含む)は俺の誕生日を本当は覚えていたのだ!!
どうやら白石に口止めされとったらしい。…という事は保健室での出来事は全部計算済みやったっちゅー事やんな?
白石2週間無視の刑やなこれ。あぁ、1ヶ月でもえぇわ。

その後、クラスメイトの皆からプレゼントをもらったり、祝ってもらったりで凄く幸せやった。

俺の誕生日は平日やから二人きりになれんと思たから白石は皆に協力を求めたんかな?

……それにしてもつくづくアホなヤツやな。
言ってくれれば早朝だって放課後だって白石に付き合うのに。




そしてこの喜劇である。


あ、財前はマジで知らんかったらしいわ…俺の誕生日。

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