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只今、忍足謙也。神社の裏、つまり人気の無い所に居まーす。
……何でかって？
よーしヒントを与えよう！！目の前には鬼の形相をした白石さん！！……もうわかったよな！？


「けぇぇぇええんやぁぁぁ！！！何やねんその袖！どないしたらそないな破れ方するねん！？」


やっぱり怒られた……！！でもホンマの事言うたら仕事サボってたっちゅー事になってクビにさせられてもうたらたまったもんやないからなぁ……


「う、え…えーと……木に引っかかりました………？」


「なんで疑問系やねん！！木に引っかかったんやったら切れ端あるハズやろ？出せや」


ずい、と白石さんの手が目の前に出される。
いや出せ言われてもなぁ………


「無い、です。…ぁ！鳥！！カラスに持ってかれてもうたんですよ！！あー大変やったなぁ！さっきは！！死ぬかと思いましたよホンマに！！最近の鳥は恐いですからね！白石さんも気をつけて下さい！！っ、じゃ！！！」


おぉ！我ながら素晴らしい会話のまとめ方……！！これで後はダッシュで逃げるだけ――――――――………………って、うお！！

顔面に衝撃が走る。一瞬何が起きたのかわからなかったが、その後直ぐに理解した。

白石さんが俺の足を引っかけたのだと。


ドタッ！！


「痛ったァァァァ！！！」


「ハッ、俺から逃げられるとでも思うたんか謙也……当然の報いや！ざ・ま・あ・み・ろ」


「！！ッッ」


アカン！ドＳ発動や！！っちゅーか下が砂利でめっちゃくちゃ痛いんやけど！！！

俺は起き上がろうと両手をついたが、あろう事か白石さんが背中を踏んできた！な、なにぃぃぃぃ！！？


「なな、何ですか白石さんんんん！！！？？」


「なんやこのまま立たせてもおもろないし、絶対はかないやろな〜思たからお仕置き。
吐くまでこのまんまやで」


なんちゅうヤツなんや白石さんは！！？なんやこの前はドキドキだかドクドクやか知らんけどあれ言うたん撤回するわ！！ときめきの一つもあらへんやんか！！……違う意味でドキドキしとるんやけどな、おぉー恐！！
やっぱり白石さんと友達になりたいとか思ったんは勘違いやったんかなぁ？
でもなぁ……？何や違う気ィすんねんけどなぁ…？


「ほぉーら謙也ァ……早よう吐かんともっと酷いようにするでぇ……？」


「ぎゃあああぁぁぁ！！！」

足！足！！背中の上でぐりぐり押しつけんといて下さいよぉぉぉ！！！
白石さん細いけど身長はあるから上からかかる圧力というか力がヤバい！！背骨折れるわ！！って白石さんめっちゃ笑っとるし！！え！？笑っ！？？


「あははは！！いい気味やで謙也ァ！！！んんーッ、エクスタシー！！」


「白石さん！？」


白石さんは我を忘れて行為に夢中になっていた。多分コレ目的忘れとるやろ絶対。っちゅーか恐いんやけど！！エクスタシーとか！？そんでもって笑ってて恐いんやけど！！止められるんか？コレ………………？


「し、白石さん？」


「はァ？白石様やろ？さ・ま。」


「ううぅ…っ、白石、さまぁ…！！」


「よぉ出来ました！偉いで謙也」


と言い白石さん……白石様は俺の上にある足を―――――……更に押し付けた。
きゃあああ！！何！？何が起きとるん！？？
痛っ！痛っ！！痛あああ！！


「白石様ー！！ちょ、マジでリアルにご勘弁をーッッ！！！」


「えー？俺まだ全然楽しめてないんやけど……？謙也ァ……どないしてくれるん？」


「どないして？って！？え、う、あ……じゃあ今日から俺は白石様の犬になりますっっ！！！何でも言うこと聞きます！！やから勘弁して下さい！！！」


うわー何言っとんねん俺！！こないな自爆発言……！！でも白石様がくいついてくるハズや！！！


「犬……？奴隷っちゅー事やんな！！？めっちゃ嬉しいっ！！俺、丁度犬一匹飼いたいな思てたところやったんやで！！うわぁ！！じゃあ、はじめ、に………………」


ドタッ、


すると白石さんは俺の背中の上に崩れ落ちた。
え？


「白石さん！？？」


「…すー……」


「寝とるんかいな」


さっきのは何だったんだ？一体……？
もう夜やし、丁度仕事も終わる時間やし、白石さんは目覚めそうにないし……
俺の家まで運ぶ事にした。起きたら何されるんかわからんから恐いけど！

でも…何だか心のどこかで恐いとは違う意味でドキドキしていた様な気がするけど……また勘違いやんな？




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