04

 


「ほい。っつー事で、この人が“蔵リン”こと白石。大体お前と一緒の仕事しとるヤツな」


「白石蔵ノ介です」


そこに現れた人物はそんじょそこらのイケメンより遥かに上の、上の上くらいの美男やった。
カッコいい……というかもう美しいの領域やな、これは。


「あの……?」


「っ、あぁ、スマン!!俺、忍足謙也言います!今日から此所でお世話になります!」


「……そか、ほな宜しくな?」


白石さんはそう言い、軽く微笑んだ。
ぐおぉぉぉ!!男やけど見惚れてまうわ〜!!!


「白石さん……」


見惚れるなんて……やっぱりこの人女の人なんじゃあ………?
よし、物は試しや!!


「失礼しますッッ!!」


「はっ??」


俺は白石さんの胸板を思い切り押した。
結果は――――………、

「な……い…わな、ハハ、」


「当たり前やろがッ!!何やっとんのじゃ!!!」


スパァァンッ!!
次はユウジさんの手で殴られた……!!しかもグーで!グーは無いやろグーは!!
やってしょうがないやん。白石さんの見た目がいけない、うん。


「忍足くん……面白い人なんやな」


「のわっ、あ、ぁ……すみま……せ、ん………」


これは完全に引いとるやろーーーー!!!!あぁ、せっかくの同僚がぁ!俺の無駄な好奇心のせいで!!
「う……あの、白石さんホンマにすんません………あの、女の方やないですよね?」


「男です」


「はい………」


「ホンマもんのアホやな!貼り紙に書いてあったやろ!?男子オンリーって!!」


「あ、はいそうでした………」


あああぁぁもうどうすればえぇんや………!!やけど白石さん優しそうやし…大丈夫やんな……?


「じゃあ蔵は忍足に色々教えたってな!!」


「ん、まかしとき!!」


「あっよろしくお願いします!」


「こちらこそ」



そう言い微笑む白石さん。
やっぱり白石さんの笑顔はめちゃくちゃ見惚れる程綺麗でした。