スタートダッシュの笛の音
俺の理想は高い……いや、さほど高くは無いと思う。一応、好きなタイプは普通である。
『家庭的な女の子』
そんなのドコでも居るもの。だから告白されたうち、家庭的な女子とテキトーに付き合っていた。
だが、どの女子とも長続きはしなかった。
『何で違う女子と喋るん!?』
当たり前やん。行事の打ち合わせとかあんねん!『私は光の彼女なのに何で何もしてくれへんの!?』
彼女が出来たら何かする、なんて決まりはあらへんのや!
……とりあえず色々面倒くさかった。
俺の我が儘っちゅーんも一理あるけど。
付き合って来てわかった事、家庭的な女の子は沢山、腐る程居る。
何故上手くいかないのか?
相手が悪い?だけど他の女子でも上手くいかなかった……
相手が……女子だから?
男子なら良いのだろうか?
普通に考えると“女子がダメなら男子と。”なんて考え可笑しいと思う。そんな事、百も承知だ。
だけど俺は別に同性愛に違和感を持たないタイプだからそんな事を簡単に言ってのける。
好きだから好き合ってるだけ。
好きだから愛し合っているだけ。
こんな事を語っている俺だが、そもそも俺と付き合ってくれる男子なんて、愛し合ってくれる男子なんて、いるのだろうか?
(鳴り
響いた、気がした。)
,