9月11日、言わずもがな今日はユウジの誕生日や。ユウジは自分専用テレビ……が欲しい言うてたけど、月1000円の俺には無理な話やから、お笑いのDVDとソーイングセットをあげた。
このままじゃなんやいつものお友達ごっこやん!と思った俺は帰りユウジを誘う事にした。
…………んやけど、、
ユウジは小春と帰るらしい…てか、ユウジ今日いつにもまして小春と一緒に居らへん!?何かおかしいと踏んだ俺は1つ下の後輩、光に聞いてみた。
「あー…ソレ俺の計画っスから邪魔せんといて下さいね」
との一言。俺は思わず、
「な、何でや!?お前もユウジん事好きやないん!?」
と、返した。すると光は泣き出してしまった。
ちょっ、ここ廊下やで!?
「おっ、屋上いこ!な?」
屋上で詳しく話を聞く事になってしもうた…
「っ、く、俺やって……ユウジ先輩の事…好き、やしっ」
「おん」
「誕生日とか、一緒に居りたいしっ」
「おん」
「でも、ユウジ先輩にはずっと笑っていて欲しいから…っ」
「お…ん」
“ずっと笑っていて欲しいから”その言葉が俺の胸に突き刺さった。
確かにそうかもしれんな 光の言う通りかもしれん やけど光はそれでえぇん?――――――――――――――……なんだか、目の前で泣いている光が痛々しく思えてきて―――――――――………。
「光…………っ」
「けんやさ…………んっ!?」
気がつけばキスしとった…………なんてモンじゃ許されんと思うけど、
本当にそうなんやもん。ほっとけんかったんやもん。
光に嫌がられる?
突き飛ばされる?
逃げられる?
……………と思ったが、光のほうはというと、
逃げる様子もなく、
嫌がる様子もなく、
突き飛ばすどころか逆に抱きついてきた。
俺もそれに応えるかのように抱き返していたけれど。
お互いの恋心は何処へ?
(今は光と一緒に居りたい)
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