全部ぜーんぶ、俺の所為ってわかったとき、君はどうする?俺と別れる?

守りたかったのに、


「謙也?」


それは放課後。部活後でもう辺りも暗い。
白石は部長やから最後まで残らなアカン。そして皆下校した今、やっと白石は下校できるんや。
もちろん俺は待っとった。
やけど、こんな俺やから素直に白石の前に現れるわけない。白石と一緒に帰るわけない。


俺は最低だ。
最低最悪。





前々から、
白石を変な目で見とる男子が居る事は知っとった。そいつ等全員ウザかった。消えればえぇんや思うてた。
やけど現に今、俺はそいつ等を利用している。あれ?おかしない?俺、おかしい。でも、今更やな。


そいつ等に白石の事を好きにしてえぇって言うた。白石でもないのに。
俺にそんな権利あらへんのに。





いわゆる集団レイプ?





「ごめんな?……白石」


俺の言葉は暗い闇に消えていった。


……その前に、白石の悲鳴に掻き消されていたけど。



どうする?謙也。
自分で仕組んだ事だけれど、今なら助けられる。白石は俺を信じるしかないんやから。



「け……ゃっ、けんやっ!!!」


呼んでる、呼んでる
助けを求めて。
気付いているだろう。
やけど、
気付かないフリ。


意地悪?いじめ?
違うんや、これも、愛ゆえ、なんや。
ちょっと歪んどるだけなんや。今すぐ白石を助けたい。ホンマ。
やって俺、白石の
“彼氏”、やし?



壊した。



壊した、というよりは壊れたんかな?
俺自身が。



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