4時間目が過ぎた頃、お昼の時間やから放送が流れる。
『四天宝寺中、お昼の放送始まるでぇっ!!』
あれ?この声……?確か今日の担当は同じクラスのヤツやったハズ、、
『担当は3年2組5番、忍足謙也や!よろしゅうな!!』
やっぱ謙也さんや……
こりゃ五月蝿いお昼になるんやなぁ…………と、 弁当を教室のロッカーから取ろうとしたその時、
『あ、いきなりやけどっ今日7月20日は2年7組男子テニス部四天宝寺の天才こと、財前光の誕生日やでぇっ!!皆でお祝いしたろーな!!』
クラスメイトの視線が一気に俺に集中する。
「!!!!!!!??」
な ん だ こ れ は ?
「えぇ!?財前、今日誕生日だったん?」
「早よ言うてぇな〜」
違うクラスからもどんどん人が集まって来とる…否、謙也さんの放送につられているようでもあった。
「え、いや、そないに気にせんでえぇし。あれは謙也さんが勝手に……」
俺は集まる人を掻き分けて放送室へと向かった。
(あれ?でも良く考えたら、これも謙也さんなりのプレゼント?というかサプライズ?だと、思……え、ば…………、、
「許されると思っとんのか!!ワレェーーーーーーーーーーーーッッッ!!!!!」
バッタァァァァン!!!
俺は思いっきり放送室のドアを開けてやった。
突き破った、とも言う。
「どぅわぁぁぁぁっ!?何すんねん!財z「こっちの台詞っすわ。てか謙也さん、ふざけとんのですか?ホンマ調子乗らんといてくださいよ、この…ヘタレ。」
「え゛ぇーーっ!?俺は財前の為に……」
「まぁ…………………………おおきに…」
謙也さんはハハッ、と笑い、
「素直やないなぁ…」
「…!!、よっ、余計なお世話っすわ!!!」
ちょっと…ホンマにちょっとやで!?
さっきの自分自身が恥ずかしくてしゃーなかった。
謙也さんと、
誕生日。
(謙也さんのその大胆な行動、キライやないんやで?)
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