カワ様〜RG*MK〜
‐胸に響く愛が欲しい‐

 これが「天井の染みを数える」ということか。真島は、若かりし頃に兄弟と見た、演出の古臭いアダルトビデオの一幕に、ぼんやりと思いを馳せていた。
「真島の兄さん、…あっ…。はぁっ、はっ、はっ、…あ、ぁっ…。真島の、兄さん…。」
 真島の身体は仰向けに寝転がって、だらしなく左右に開いた股の間には、桐生が下半身を割りこませて、盛りのついた犬のように腰を振っている。こんな時に、素面になってしまうのは悪い癖だと重々承知しているが、苦痛に興奮する真島には、桐生の優しさが物足りない。
「…いっ…、く…。いっちまう…、真島の兄さん…。はぁっ…、はっ…、はー…。」
 気持ちよそさうだな。桐生が絶頂へと達した瞬間にも、ゴムの中に精液を吐き出されている真島は、どこまでも他人事。射精するにしたって、自尊心を踏みにじるような、えげつないやり方もあるだろうに。真島は、退屈そうに人差し指を唇にあて、鬱積した不満の捌け口に噛みついた。
 桐生は呼吸を整えて、絶頂の余韻が薄らいでしまうと、真島の奥にまで深く潜りこんでいたのに、これといった執着もなく身体を離す。抜かずの三回なんて、夢のまた夢。
「桐生ちゃん…。なんや、もう終わりかいな…。」
「すまない。…飛行機の時間が…、明日の朝には沖縄に帰らないと…。」
「わいは、ただの穴か。馬鹿にすんのも大概にせぇよ。…こっちは、いってへんのやぞ。」
 桐生が挑発に乗ってはこないかと、真島は執拗に絡みつく。だが、あからさまに迷惑そうな溜め息をつかれてしまい、獲物を捕らえようとしていた蛇も、すごすごと毒牙を引っこめた。
「嘘やで…。ほんまは桐生ちゃんの顔を見られるだけでも、満足しとんのや…。」
 離れている寂しさに沈む、真島の顔を、桐生は指先で優しく撫で、そっと唇を重ねあわせた。
「真島の兄さん。…すぐに…、また神室町に帰ってくる…。それで、今日のところは勘弁してくれ…。」
「桐生ちゃんは…、ずるいなぁ…。この次は、なにがなんでも朝まで側にいてもらうでぇ。…絶対に離さへんぞ。覚悟しとけや。」
 面倒ごとばかり押しつけられて、快楽さえ儘ならないのに、愛の言葉を甘く囁かれるだけで、ころりと騙されてしまう。あしらわれているだけなのかと、桐生を疑うこともできやしない。
 口先だけの男に惚れて、言い様に丸めこまれる、愚かな女。真島は皮肉げに唇の端を吊り上げた。
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ごべべべっ!!なんたる切なさ……!兄さんは本当に苦労してますよ…全く桐生ちゃんたら!
なんだかアレです、こう読んでいると「ふぐっ…!ぬあぁぁ!……………あぁぁぁぁ」ってなりますwwもうこの二人は環境が環境ですし、状況も状況ですからすれ違いとか会いたいのに会えないっていうのがたくさんありそうです。
もうっ ふぐあ!カワ様ありがとうございました!!これぞ胸熱!を感じさせていただきました!
ではでは〜。これからもよろしくお願いします!\(^O^)/
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