【我侭を言えずに今日も〜もしも火神姉妹がキャラソンを出したら〜】
〜〜〜♪
『もしもし、赤司くん?』
『ああ、僕だよ。今少し良いかな?』
『うん、大丈夫!赤司くんからの電話、久し振りだね。どうしたの?』
『いや、麻衣と陽子が今度デュエットCDを出すと聞いたものでね。電話したくなったんだ。今日がレコーディングだったんだろう?お疲れ様、麻衣。陽子にも後で伝えておいてくれるかい?』
『うん、伝えておくね。ありがとう!(でも誰にも言ってない気がしたけどどうして知ってるんだろう…?)』
『…でも、人づてに聞いたのは切なかったな。僕はできれば麻衣の口から直接聞きたかったよ』
『ごめんね。なんだかその…恥ずかしくて言えなかったの』
『ああ、いいや、僕の方こそ悪かった。…ただの我侭だから気にしないでくれ』
『?』
『それはさておき。CDの発売、楽しみにしているよ』
『本当に恥ずかしいんだけど…でも、ありがとう。というかその、赤司くんにはCDぐらい送らせてもらうよ?』
『いや、ありがたい申し出だけど、こればかりは自分で手に入れたいから遠慮するよ』
『そ、そっか…(やっぱり恥ずかしい…)。私としては早く赤司くんのCDが欲しい所なんだけど…多分、まだだよね』
『そうだね、僕の方は当分先かな。しかし他でもない麻衣にそう言ってもらえるのは嬉しいね』
『! また赤司くんってば…!』
『本当のことだよ。……ねえ、麻衣』
『うん?』
『もし、その時が来たら……』
『?』
『……いや。麻衣にはすぐ報告させてもらいたいなと思ってね』
『ふふ、それこそ嬉しいな。すぐに予約もしたいし♪』
『ありがとう。さて、疲れてる所悪かったね、また電話するよ』
『ううん、気にしないで!久しぶりに赤司くんと話せて嬉しかったよ』
『僕もだよ。じゃあ、おやすみ、麻衣』
『おやすみなさい、赤司くん』
(通話後)
「(さっき赤司くん、何か違うこと言いかけた…?)」
「(以前、偶然聞いた麻衣の着信音は涼太の歌だった。もし僕がCDを出したら、着信音を涼太から変えてくれるかい?なんて聞こうとした。でも、聞くのが急に怖くなったんだ)」
我侭=麻衣のことは一番に知りたいっていう独占欲
〜Fin〜
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