「これ、なかなか難しい…」

「何やってんだよ、マイ」

「ショウ!いえ、この花を使えば花冠ができるって聞いたものだからヨーコに作ろうと思って…」

「にしたって手ボロボロじゃねーか。ったくお前もヨーコと同じ女なんだから大事にしろよ?俺が教えてやっから一旦その泥落としに行くぞ」

「ショウ…。うん、ありがとう」









「…で、最後にこう巻きつけんだよ。これで結んで完成」

「わあ、すごい!すごいよショウ!!魔法使いみたいだった♪ ふふ、これでヨーコに花冠をプレゼントできる〜!」

「ああ、良かったんじゃねーの。…それと、俺が作ったのはお前にやるよ」(言って、マイの頭に花冠を乗せるショウ)

「え?え?」

「俺の…す…大切なやつはお前だからお前にやるんだ!」

「いいか?俺以外の誰からも受け取るんじゃねーぞ!!」



耳を赤くして早口でまくしたてた彼は、走り去っていくのも早くて。
ううん、それは言い訳かもしれない。…きっと、何も言えなかった。

ただ、この温かみの残る花冠はずっと覚えておこうと思ったんだ。





(花冠、ふわり)





〜Fin〜





Prev Next
Back

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -