次の日。事件は起こった。

「ねぇ、水城さん達、目障りなんだけど。」
 朋と、綾華が真正面からいった、コトバ。
「ねぇ、まずくないかな……………?」
「でも、朋と綾華だよ?何かしたら、今度はあたし達が…」
 ぼそぼそぼそぼそ…
クラス中が雑音に包まれる。
一方本人(淡雪・霞深)たちは、平然と2人を見返してた。
雪みたいに冷たくて、雪の降る夜みたいに
音と生気のない目だった。
「ちょっと男にもてるからって良い気になってるよねぇ?
てんこーせーのよそもののくせにさ。
そういう所がムカつくんだけど。うざいよ。」
 張りつめた空気。
緊張して、変な汗まででてきた。

 「それで?」
 彼女たちが答えたのはそれから
沈んだ重い沈黙の後だった。すごく落ち着いてるから
朋と綾華の方がひるんだくらい。
「だから…」
「「目障り、ですか……。貴女方が
そう思われるのは勝手なのですが、
私たちは雨川寺の者です。
この学校周辺の空気が淀んでいるので、浄化しに来ました。」」

 一つのズレもなく答えた。2人は凛としてて
疾しいことなんて有りませんよ。と瞳で訴えていた。

「……あのさぁ、あんた達がいることで、迷惑なの!
授業はふわふわしてて落ち着かないし、これで志望校に
オチたらどう責任とってくれるの!!??」
「「学校で出来ないなら家、もしくは塾などで補うべきだと
思うのですが?それをしないのに私たちの責任と言われましても。」
「ぐ……」
「「18598298628989569976310257971598659」」
「な、なに、それ。」
「「悪霊を退治する呪文ですが?」」
「ひ、ひいぃぃいいいぃぃぃいいい!!」

 朋も綾華も悲鳴をあげて立ち去った。

「「嘘ですよ?あんなのデタラメです。ホントの呪文は
伯父さんにしか使えないんです。」」
 淡雪も霞深もくすくす笑いながら教えてくれた。

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