“今日から、成留と付き合うことになって 嬉しい。
でも、成留に知っててほしい事があるんだ。
俺には父親が居ない。もともと居ないんだ。
母親が孤児院から救ってくれた。架耶は、
生みの母親に捨てられた、実の妹だ。
母親と約束した事がある。
・沙奈さんと呼ばないこと。
・人に感謝して人のために動く。
もしも俺が事故にあって、植物状態になったら、
俺の身体は他に必要とされてる人のもとへと行く。
そんな時来てたまるかって思うけど、もし来た時に
成留が迷わないように言っておきたかったんだ。
もし、意識が無くても、お前を愛してる。
俺は死んでも、誰かの一部になって、お前をみてるよ。”
長いメールが来て、当時は半分も読まないうちに
フォルダーの底の方に埋もれてたメール。
そのメールがあたしの迷いをとってくれた。
でも。
ずるいよ、奏哉。
こんなメール送ってきて、また話がしたくなったよ。
だから。
早く起きて。
あたしも、奏哉を愛してるから。
もどる