奏哉の事故からまた少し経ったある日。
 「ここの学校は…淀んでますね。」
「…。」
 また怪しげな双子がそう不吉な事を言ってるとはつゆ知らず。
日々は着々と流れているのだった。

 普段からニコニコしててうざったほどの担任の笑顔も
今日は3割増で輝いていた。
「今日は転校生がくるから〜」
 て・ん・こ・う・せ・い?
誰それ。担任の雰囲気から見て女の子っぽいけど……
「入って。」
 先生に促されて入ってきたのはそっくりの2人だった。
「水城さん姉妹です。」
 2人は既に黒板に名前を書いていた。
「水城 淡雪です。」「水城 霞深です。」
 2人とも真っ白な肌理のこまかい肌に
細い腕、ウエスト、太腿…
白い肌とは裏腹に黒くてツヤツヤした
腰辺りまであるストレートの髪。
ぱっちりした二重の瞳に薄桃色の薄い唇。
おそらく、大抵の女子が欲しいと熱望する
すべてのものがそろってる
非の打ちどころがない容姿。
淡雪と霞深という儚げな名前がにあってる。

 この転校生がまた、ひと波乱呼びこんできそうだった。

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