「君達、誰?」

「何の用でここに来た?」

山本と獄寺が応接室に入ると、そこには肩に学ランを羽織った少年と同じく学ランを着崩した少年がいた。

山本は彼らに見覚えがあった………
あいつらは風紀委員長、副委員長でありながら不良の頂点に君臨する、ヒバリこと雲雀恭弥と雲雀晋助……!

「なんだあいつら?」

「獄寺、待て…」

「風紀委員の前ではタバコ消してくれる?まぁどちらにせよ、只で帰すつもりはないけど」

「んだとてめー!」

「ククッ、せいぜい楽しませてくれやぁ」

短気な獄寺が、山本を押しのけて前に出た。

「僕は弱くて群れる草食動物が嫌いだ。視界に入ると、咬み殺したくなる」

すると、後ろから綱吉が、彼らの後ろから入ってきた。
雲雀は容赦なく綱吉を殴り、気絶させた。

「一人目」

「のやろぉ!!ぶっ殺す!!」

キレた獄寺がまっすぐに突っ込んで行き頬に一発

「二人目」

「てめぇ…!」

今度は山本が殺気だった山本が雲雀に向かっていこうとするが、目の前に突き付けられた木刀に止められた。

「おめぇの相手は俺だぜ」

ニヒルな笑みを浮かべた晋助
そのまま素早い動きで攻撃し始めた。
しかし、山本は運動神経抜群。なんとか晋助の攻撃を避けることが出来ていた。

「怪我でもしたか?右手庇ってんじゃねーか」

「!」

「あたりだな」

動揺した山本。それを見逃すはずもなく木刀の一撃が腹に一発
山本は勢いよく吹っ飛び壁へぶつかった。

「いつつつ…。ごっ…獄寺君!!山本!!なっ、なんで!?」

ちょうどその時綱吉が起き上がった。殴られたところをさすっている。

「起きないよ。二人にはそういう攻撃をしたから」













「うおぉおぉっ!!死ぬ気でお前らを倒す!!」

リボーンに撃たれた死ぬ気弾を撃たれ下着姿の綱吉
一度雲雀に殴られたがすぐに起き上がり、手に片方ずつスリッパを持っている。
そして、

「たわけがァ!」

思いっきり手に持っていたスリッパで二人を殴ったのである。

「ねえ、…殺していい?」

「……いてえじゃねえか」

その時、勢いよく応接室の扉が開かれた。

『失礼しまーす。先生に頼まれて書類持ってきたよー………………ってどういう状況!?』

「お姉ちゃんどうしたアルか?」

入ってきたのは笹川姉妹だった。
書類を抱えた椎菜と、その後ろからひょっこり顔をのぞかせている神楽。
綱吉が怪我をしているのを見ると、神楽は血相を変えて、綱吉に駆け寄った。

「綱吉!その怪我どうしたネ!?」

また、パンツ一丁のところを見られ嫌われると思っていた綱吉は予想外の反応に顔を赤くした。

「神楽ちゃん、大丈夫だよこれくらい」

「!そうアルか、別にお前のことが心配だったわけじゃないからナちょっと眼に入って気になっただけアル」

――――顔を赤くしながら言っても説得力はないのに
妹の恋路を応援する姉としては二人の距離が縮まるのは大変喜ばしいのである。

と、その時完全に空気と化していた雲雀が椎菜に近づいてきた…………周りのものを盛大にひっくり返しながら。

「や、やあ…椎菜」

『あ、恭ちゃん!はい書類(ニコッ)』

笑顔を向けられた雲雀は顔を真っ赤にさせ、口をパクパクさせている。
話しかけた時も、緊張で声が裏返ってたし……

――あれ?もしかして雲雀さんお姉さんのこと…
そんなに親しくない人間の好きな人が分かってしまいちょっと複雑な綱吉。

「よお、椎菜。話があるんだが」

『ん?』

「俺、お前のこと好きだ。付き合ってほしい」

「(抜け駆け!?ズルイ!僕まだまともに話してないのに!!!)」

「(うるせー早いもん勝ちだ。)」

しかし……………

『ねぇ、綱吉君今度の日曜日神楽と一緒にラ・ナミモリーヌ行っておいでよ。割引券あるから』

話聞いてねええええええ!晋助はちょっぴり泣きそうだ。
―――えぇええええええ?嘘もしかしてお姉さんかなりの鈍感んんん?

「また、やってるアル…
あいつらこう言う感じのやり取り3647回目ヨ
学習能力のないやつらネ(ボソッ)」

綱吉からは乾いた笑いしか出なかった。


『それじゃあこの二人私が運んであげるから行きましょ』

そう言うと、椎菜は、獄寺と山本を担ぎ応接室を出て行った。
その後を、神楽と綱吉はあわてて着いて行った。















おまけ

残された二人

「また、話せなかった…」

「また聞いてもらえなかった…」

「「ハア……」」

椎菜たちが出て行ったあとの応接室では、ヘタレ二人組が体育座りで床にのの字を書いていた。

(ちなみに風紀委員幹部の草壁に発見されるまでこれは続くらしい)





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ネタ提供をしてくださった暁様!!
どうでしたでしょうか?
思っていたものと違ったらスイマセン(・_・;)
ちなみに晋助は、雲雀さんの双子の弟です。

雲雀→椎菜←晋助という感じで、鈍感椎菜ちゃん。
















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