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子兎と爆弾少年


***



とある星での出来事だった―――――…


「はぁ……はぁ、椎菜今回の仕事は厄介だったネ」


いつものように双子の片割れと、ただ少しだけ難しい任務に行っただけ―――…


『これくらいでヘタってたら海賊王になれないヨ?
神威』


仕事をしてから帰るはずだたのに―――――…

「ははっ、そうだネ。じゃあ、帰ろっか!」

『うん!!』


気付かなかった、後ろにまだ生きていたやつがいたなんて―――――――…


ズガン


『ぐっ、』

「椎菜?」

倒れこむ私、驚く神威、
油断していた――――…

「ハハハハハハやったぞ!!春雨の頭脳を倒したとなれば私の地位も…グァアアア」

ザシュッッッッ!!

「うるさいヨ」

あぁ、泣いているの?


『もう、ダメみたいネ…
ふふっ、泣くところ始めてみたヨ。』


ごめんなさい、なにもしてあげられなくて――――…


「そんなこと言うなヨ!!!
早く治療しないと」


そう言って私のことを抱き上げる。



15分程で治る傷も塞がっていない

段々と体が冷たくなっていく…

もうだめだ……


『神威、神楽、大好きだよ…………』


今はここにいない妹、
久しぶりに会っても私のこと「お姉ちゃん」って読んでくれた可愛い妹―――…






『かなしいねぇ』

もう、まぶたが重い
次は永遠の眠りになるだろう……


そのまえに言わないと…

『生まれ変わってもあなた達のことは忘れない…
だから笑っていてヨ』

そう言うと微笑んだ。


力が抜けてきた、神威が叫んでる、死ぬなって言っているみたい




ありがとう…


『おやすみなさい』

そして、私は――――…


***


目が覚めると、自分の部屋だった。

『夢か…………』


この世界にはいない弟と、妹を思う―――…

『あはは、涙出てきた』


忘れてないことへの喜び、彼らがいないことへの悲しみ………

私未練たらたらだね、


『いつまでも忘れない。たとえ会えなくても、ネ……』



自嘲気味に薄らと笑うと、彼女の頬に涙が伝った―――――…



***







マフィアのボス――――…
裏社会に君臨する闇の支配者


何人もの信頼できる部下を片手で動かし
ファミリーのためなら自らの命を張ることもいとわない


かれのまわりには信望と尊敬の念がとりまき

スラムの少年はヒーローとあがめたてる……




「へぇ、そうなのか」

『無理矢理読ませているのは誰かな?』

「毎朝読めよ、おまえはファミリーの10代目のボスになるんだからな」

『おーい、私の話は無視か?それに絶対にボスにはならないからね!?』

「早くしないと遅刻するぞ、先に降りているからな」

『ああー!!本当だ、ご飯食べないと』

ご飯を抜くわけにはいかない!!

そう思い走ってリビングに降りて行った

「おはようシナちゃんご飯できてるわよ」


お母さんが微笑みながら食べるように言う。




朝からあの微笑みはもうヤバイよ!!!

私には天使がいるように見えるね。←マザコン


『うん!!』

私が席に座ると、リボーンが座っているのが見えた。そういえば昨日、家に住むことになったんだっけ…


まあいいや。


『いっただっ「おい、おまえ朝からそんなに食うのか!?」

なんだよ、人が食べようとしてるときに!!
何を驚いてるんだろ?


『えっ?何いってるの?
ご飯七合しか食べてないよ』

これが普通だと思う。
神威はその倍食べていたが…


「それは普通にしては多すぎるぞ」

リボーンが呆れ顔でこちらを見てくる。


しょうがないじゃん、お腹すくんだもん。


「そんなことよりシナ今日おまえのクラスに転校生が来るぞ」

『へぇーそうなんだ。興味ない…』


そう言うと立ち上がり、お弁当(重箱)を持って学校の支度をしに行った。



*********





「イタリアに留学していた転入生の獄寺 隼人君だ」

『(イタリアって言うとリボーンの故郷と一緒ね…
そういえば今朝そんなことを言ってたっけ?)』

「ちょ…かっこよくない〜?」

「帰国子女よ!」

へーみんなああいうのがタイプなんだ。
ふと、京子を見るとこころなしかニコニコに見えた。

『(興味ないな〜)』

そう思い、また前を向くと
ギロッ

あれーなんか睨まれてるー
てか、ズンズンこっちに来てるような…

「獄寺君の席はあそこの…獄寺君?」

すると私の席の前まで来て、ガッと机を蹴って行った……

『痛っ(死ね、クソヤローてめえ後で覚えてろよ)』
と思い、黒ーいオーラを出しながら机を直していると

みんなが集まって来た。

「大丈夫シナ?あんた、あいつの知り合い?」

心配して来てくれたんだ…

『ありがと、花
あんなやつ知らないよ?』

と言い口を尖らせる。


「きっとシナちゃんとお友達になりたかったんだよ」


「『いや、違うでしょ』」


京子違うよ………
うん、天然って恐いね。何がどうなって友達になりたかったってとこにたどり着くんだろ……………

「怖いところがシビレるのよね〜〜〜」

「でもそこがいい……」

「ファンクラブ結成決定だわね」

わぁー、あんたら物好きだね。机いっぺん蹴られてみ?殺意湧くから

「でもシナのファンクラブと掛け持ちできるかな?」

「大丈夫じゃない?だっ『ちょっと待って、私のファンクラブってなに?』

「知らないの?シナのファンクラブって並中の女子ほぼ全員が入ってるって言われてるぐらいだよ」

へー知らなかった…

『あっ、だからみんなお弁当を作って来てくれるんだ!!
でもなんで私なの??どこにでもいる普通の女の子のはずだけど……』

「いろいろ理由はあるみたいだけど…一番多いのは、妹にしたいと、男だったら彼氏にしたいって言うのが一番かな?」

なぜ?どうして彼氏なんだ!!

あんたらの、そのノリついていけないよ。


ぶらぶらと中庭を歩く
食後の運動は大切だもん!!

「目に余るやわさだぜ」

いつの間にか目の前に人がいる!!びっくりした…
っていうか、

『えっ、誰?














あ、ごめん小嶋君?あん時のゲームソフトは返したっていったじゃん。もう忘れたのー??』

「ちげぇよ!!俺は獄寺だ!!まったくおまえみたいなカスを10代目にしちまったらボンゴレファミリーも終わりだな」


あ、今のはカチンときた
なんなのコイツ??
ボンゴレってことはマフィア関係ね……


リボーンか、

『ボスになる気ないし……
そっちが勝手に言ってるんでしょ!』

はぁ、と溜め息をもらす

「目障りだ、ここで果てろ」

そう言うと、なにか筒状のものを投げてきた

あれどこかで見たことあるな…




あ、思い出したダイナマイトだ。

「あばよ」

『ん?…………あ』

獄寺が、いつの間にかダイナマイトを投げていた

人が考え事してるときに投げんじゃねーよ。

だが、ダイナマイトは一発の弾丸に火を消された……

弾丸が放たれた場所を見ると思った通り、リボーンが立っていた

『リボーン!!これはどういうこと!?』

「思ったより早かったな、獄寺 隼人」

また無視〜〜?なんか二人で話しているし
ダルっ…もう帰っていい??

「沢田を殺れば俺が10代目内定だと言うのは本当だろうな」

おぃ、10代目候補は私だけなんじゃ……

「ああ、本当だぞ。んじゃ殺し再開な」

おい、なんでそうなる、話が違うだろ!!

だけど…………


殺しということはわたしも本気出していいんだよね??

『リボーン、レオン貸して』

「ああ、いいぞ」

それを聞き、形状記憶カメレオンのレオンを借りた


それは、真っ赤な番傘に変わる―――…


やっぱりこれが一番しっくりくるな…

『じやあ、始めよっか?』
「ちなみに獄寺は体の至るところにダイナマイトを隠し持っている、人間爆撃機だって話だぞ


又の名を、スモーキン・ボム隼人」

『ご忠告ありがと、多分私に一発も当てられないけどね』

獄寺君はダイナマイトに火をつけこちらになげてくる
ほら、やっぱり当たらないじゃん


そんなものに当たるほど私は軟弱ではないのよ…

だって、



生まれ変わっても"夜兎"になったんだから


そう思った私は獄寺君を挑発する。

『面白くないナ、もっと私を楽しませてヨ』

にやっと笑って言うと、案の定引っ掛かった…


扱いやすいヤツね…

っと、前の口調が勝手に出てしまっている、久しぶりの戦いだからな…

私にとって、ウォーミングアップにすらなっていないこれが、はたして戦いと言うのだろうか分からないが

立ち止まり、傘でダイナマイトを弾き飛ばす…


「なっ!!2倍ボム」

あ、増えた。

それでも軽々と避けてしまう私を見て、彼はムッとした表情になる

「3倍ボム!!」

だが、ダイナマイトを持ちきれなくなりボロボロと地面に落としてしまう…

「しまっ!!(ジ・エンド・オブ・俺…)」

あのままでは、彼は……

『危ない!!』

私は傘を投げ捨て獄寺君の元へ走る
だが、本気で走っても間に合わない、この距離では先に爆発してしまう
その瞬間リボーンはニヒルに笑うと、こっちに向かって銃をうった――――――…

『復活〈リ・ボーン〉!!死ぬ気で助け出す!!!』


今の私の格好は下着姿に額に炎と言う状況に…
でも、そんなことを気にしている暇はない!!

私は獄寺君の元へさっき以上のスピードで走ると、彼を掴みその場から逃げた



その瞬間、爆発が起こる


二人共無事だ、
間に合って良かった………


額の炎が消える
私はへにゃりとその場に座りこんでしまった

獄寺君が顔を赤くしながら自分の来ていたシャツをそっと差し出してくる

そういえば、私下着姿になったんだっけ………

ん?下着?



今の自分の状況が分かった瞬間、かぁっと顔が熱くなった
ちょっ、何の羞恥プレイ!!?

『あの…ありがとう///』
獄寺君のシャツは小柄な私にはちょっと大きい、
袖が長いけどないよりましか………

「お見逸れしました!!!!
あなたこそボスにふさわしい!!!」


『Σ!?』

土下座しながら目をキラキラさせている獄寺君……


なんか、さっきと180度反対のこと言ってるよこの子!!

「10代目!!あなたについていきます!!
なんなりと申しつけてください!!」

『はぁ!??』

「負けた奴が勝った奴の下につくのがファミリーの掟だ」

と、リボーンが教えてくれた

「オレは最初から10代目ボスになろうなんて大それたこと考えてません
ただ10代目が、オレと同い年の日本人しかも、女だと知って、どーしても実力を試して見たかったんです………」

『…………』

なるほど、そう言うことね
多分私でもそうなるわ……

「でもあなたはオレの想像を越えていた!
オレのために身を挺してくれたあなたにオレの命預けます!」

『クラスメイトでいいんじゃない?』

「そーはいきません!」

『そ、そう…(顔コワ!!)』
「シナとりあえず着替えろ…」

リボーンがそう言いながら着替えを渡してくれた

『お、ありがと!』

さっそく着替えると、制服は私にピッタリだった

『ピッタリだよ!!
………………ていうかなんで私の服のサイズ知ってるの?』

「いろいろと使えるからなオマエ身長のわりに発育はいいんだな。嘘だと思ったぞCかっ『ギャー!!それ以上言わないで〜〜』

なに言ってんだよこの赤ん坊!!!

マジ穴があったら入りたいよ〜〜〜////

「ありゃりゃサボっちゃってるよこいつら」

あ、3年生だ、

「こりゃお仕置きが必要だな」

「サボっていいのは3年からだぜ」

「そこの女の子はオレたちと遊ばない?」

げ、話しかけて来ないでよ気持ち悪い。

「オレに任せてください」

獄寺君がそう言ってスッと立ち上がると

「消してやら――――」

ダイナマイトを持って行ってしまった…

『ちょ、待って獄寺君ダイナマイトはダメだよ!!(さすがにそれは死んじゃうから!!)せめて3分の2殺しにしておいて』


こうして椎菜は一人目のひとファミリーをゲットした!!!





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