かわりのページ | ナノ



「ルカ、着ていたのと似ている服はあるかな」
「ええと…」

周りを見渡した後、目的の物を見つけたらしく「あ」と声を上げて。

「アルム兄さま、ありました!」
「どれ?教えてくれる?」
「はい!」

元気な返事をしてからアルムの手を引いて歩き、これです!と商品を指差した。
見てみれば、赤いジュストコート。ルカの描いた絵とよく似ていて、やっぱり上手く描けていて偉いなとアルムは一人で感動していた。

「うんうん、ならこれを買おう」

次は下履きだと、上着を見つけた時と同じように聞いてみる。
ルカも同じように辺りを見回したが、首を傾げてしまった。見つからない、という事だろう。
無いものは仕方がないので、似ている型のものを探すように言ってやると。

「これです!」

ルカが指を差した先を見た瞬間、アルムの動きが止まった。
値段に驚いた訳ではない。品物に驚いたのだ。

(……かぼちゃパンツじゃないか……)

隣に並んだ商品と見間違えているのだろうか、とも思ったので確認のために「本当に似てるの?」と聞いてみると。

「はい!ここが少しふわふわですが」

言って、“ふわふわ”している部分を指した。かぼちゃパンツが確定した瞬間である。
履いていたというので、絹のタイツも合わせて購入して。
上機嫌の店主に何度も何度も頭を下げられながら、二人は店を後にした。

「アルム兄さま、ありがとうございます!」
「どういたしまして。あれを着てるルカ、とっても格好良かったよ」

帰路、二人で手を繋いで歩きながら試着の時の事を話す。
本当は天使のように可愛らしかったのでそう言いたかった。
けれども男の子なのだから、可愛いよりも格好いいの方が喜ぶかなあとアルムは思ったのだ。

そしてアルムの思った通りルカは嬉しかったのか、はにかむように笑みを向けた。
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いちおうおわり
お金は換金と草刈りを頑張って貯めました



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