◎豪→吹←(基+染+宇)
side:K
ついにこの時が来た!
基山ヒロト、これから雄になってきます。
「ねぇみんな!暑いし海行こうよ!」
きっかけはこの俺の一言から始まった。
今日は練習オフの日!
この猛暑で熱中症が心配されるなか元気に外で自主練習していた吹雪くんと円堂くんに声をかけた。
二人は結構ノリ気だった。
「お!いいな!海が俺を呼んでるぜ!」
いつのまにかいた綱海くんもノって来て、結局円堂くんが皆に声をかけて全員で行くことになった。
――――…
side:G
皆で海に行くことになった。気が進まないが俺も…
まぁ本音を言えば好きなやつが行くから同乗しただけだ。
「吹雪。水筒持ったか?」
「へ?水筒?、持ってきてないよ。」
「お前この前倒れたばかりだろ。ちゃんと水分取れ。」
ほら、と。さっき買ったばかりのスポーツ飲料を吹雪に投げた。
「ありがと//」
えへへ//と大事そうにペットボトルを抱える姿は、クルミを抱えるリスとかひまわりの種を持ったハムスターに似ていて、可愛い。
「あとパーカー貸すから、身体に気を付けろよ。」
「うん。………あれ。豪炎寺くん、僕とそんなに身長変わらないのに、ちょっとおっきい…」
そっとTシャツの上から俺のパーカーに腕を通すと吹雪の一回りくらい大きく、袖から指先しか見えない。「おかしいなぁ」とちょっと拗ねたような声を出す吹雪。
お前が感じてないだけで、身長差は結構あるんだぞ。
ひとまず吹雪の身体を隠すことには成功したな。
――――…
side:S
「ひゃほーー!」
海について、水着に着替えたやつからばしゃーん。と次々に皆が海に飛び込んでいく。
マネージャーたちもパラソルを立てたり浅瀬でパシャパシャと軽く水を蹴ったりしている。
「吹雪は入んねぇのか?」
皆が海に飛び込んでいくなか吹雪は浜辺に、どこから持ってきたのか見たことのないパーカーを着てちょこんと座ってそれを眺めていた。
何やら大事そうにスポーツ飲料を持って。
「うん。…僕、実は泳げないんだ。」
意外だ。
スポーツは何でも出来るって感じなのに…。まぁ土地的に水に入るのなんて学校の授業くれぇなのかもな
「染岡くんは入らないの?」
「あぁ。お前ぇがいねぇんなら意味ないしな。」
「え……?」
皆についてきたのはコイツがいたからだ。
俺は吹雪のことが…
「吹雪くーん!」
ちっ
「あ、ヒロトくん。どうしたの?」
こいつは最近やたら吹雪に近い。
「吹雪くん、俺が日焼け止め塗ってあげるよ!」
「え、いいよ。僕日焼けとかそう言うの気にしな「ダメだよ!」
「あのね、紫外線をなめてたら後で大変なんだからね!」
くそっ
完全に俺抜きで話しやがって。気に入らねぇ…
「ヒロト、嫌がってんだから止めてやれよ。」
俺が塗るからそれを置いて行け
「あ、染岡くんいたんだ。」
「っな!」
コイツ、ぶん殴りてぇ…
「あっちで円堂くんたちが呼んでたよ?」
「は?円堂が?」
「ほら、早く行ってあげなよ。それとも君は友達の呼び掛けを無視するのかい?」
くっそ、嫌な言い方だぜ。
俺たちの会話を吹雪はのほほんと聞いている。
吹雪を渡したくないがここはいったん引くしかなさそうだな。ちくしょう
速攻で行ってすぐ戻ってきてやるぜ。
――――――…
side:K
さぁ、基山ヒロト
雄になるときが来た…
ここにいると照り返しで熱いよ。とさっきマネージャーたちが立てたパラソルの下に入った。
隣に座る吹雪くんを見ると、着こんだパーカーの隙間から見える白い柔肌。その上には普段見られない薄ピンクの綺麗な乳首が二つ。
パーカーが少し長いせいか水着がほとんど見えず、もしや履いていないのでは…という錯覚に陥りそうにさえなる。
少し見ただけでこの威力…。
まだだ、
抑えるんだ俺…!
これから楽しい時間が、
「吹雪さーん!」
「虎丸くん。」
っち
「吹雪さんも一緒に泳ぎましょうよ!」
「ごめんね。僕、泳げないんだ。」
申し訳なさそうにする吹雪くん。
吹雪くん、泳げないんだ…
メモメモ…φ(..)
「吹雪くんは今から俺が日焼け止め塗ってあげるからダメだよ。先約なんだ。」
「えっ…だからそれはいいって。」
「そうなんですか!!じゃあ俺が塗ってあげます!」
「あ、ちょっと!」
虎丸くんは俺のもっていた日焼け止めを取って手に滴始めた。
これから潤滑油に使おうと思ってたのに…!
「虎丸くんまで、本当にいいってば。」
「遠慮しないでくださいっ」
逃げ腰になる吹雪くんの後ろに虎丸くんがさっと回り込みピチャッと吹雪くんの身体をまさぐり始める。
「わぁ!…と、虎丸くん」
くそぉ
俺だって…!
「吹雪、ちょっとじっとしててね。」
「ヒロトくんまで…!」
渡すまいと吹雪くんの身体を引き寄せると、虎丸くんも負けじと吹雪くんの身体をまさぐる。
やんわりと抵抗してくるけど、そんなに意味をなさない。
「……っん、っんぁ//…やめて」
「吹雪さん、動いちゃダメですよ。」
「あ、ここもよく塗っとかないと。」
虎丸くんが下腹あたりを行き来して、俺が胸から脇を塗る。わざと乳首の回りだけ入念にくりくりとすればたまにビクッと反応してくれる。
感じてくれてるのかな??
「ふたりとも…や、やめて//…ひぁ!虎丸くん!?」
「水着痕がつくと大変ですもんね。しっかり塗らないと。」
見ると、虎丸くんは吹雪くんの水着に少しだけ手を入れてギリギリの所まで塗りたくっている。
もう吹雪の顔は真っ赤。可愛いなぁ。もっと見たい。
「吹雪くん、もっと俺の指に集中して?」
「な、なにいって…はぅ!//」
言い終わる前に親指で突起をクニッと押し潰すように扱う。
二人から同時に責められて、吹雪くんは若干パニック状態だ。
虎丸くんとふたりってのがちょっと気になるけど、このまま流されてくれれば……!
そんな時に…
「虎丸!ヒロト!」
「「げっ!」」
声のした方を恐る恐る振り向くと
「ごうえんじくぅん…。」
さっきまでの責め立てで涙目になった吹雪くんがサッとかけよって行く。
でた、大王。
「大丈夫か…?」
「…グスッ……うん。」
豪炎寺くんはよしよし、と吹雪くんの頭を撫でる。
その間俺らは身動きひとつせずその光景を眺めていた。いや、身動きができなかった…。
「………ご、豪炎寺さん…」
先に口を開いたのは虎丸くんだった。
豪炎寺くんは俺達を一瞬睨み付ける。まさに蛇に睨まれた蛙のごとく命の危険を感じる。そんな俺達にむかって、すこし目付きを緩めたかと思ったら
「さっき土方が日焼け止めを塗ってくれるやつを探してたぞ。」
「え、…あ、はい。…………え?」
「土方!ヒロトと虎丸が…」
「「わぁああああ!」」
俺達はいっきに海へ向かって走り出した。吹雪くんじゃないと意味ないんだぁあ
今回はとんだ邪魔が入ったけど、次は逃すもんか…!
「虎丸くん!」
「はい!…ヒロトさん!」
ガッシリと握手をかわす。とりあえず、戦友ができたみたいだ。
――――――――…
side:G
様子を見に着てよかった。
端から見たらまるで二人に蹂躙されているように見えて…
「何かね、変な感じがしたの。身体が急に熱くなって…」
「そうか…」
「でもね、自分が怖くなって嫌だなって思ったんだ。その時よく分からないけど、豪炎寺くんが思い浮かんで……そしたら本当に来てくれたんだもん。」
「そうか…//」
「あのね、僕。豪炎寺くんになら、触られても嫌じゃないよ?」
「そうか…」
…………………………え?
―――――――…
ぐだぐだごめんなさいっ
最近こねたじゃなくなってきている気がします(笑)
短く終わらせられる執筆力がほしい。