04
冷静になる。
勢いで押し倒してみたのはいいものの、
ここからどうしようか…
むー、・・・!
やっぱり始めはキスからだよね。豪炎寺くんからもそこから流されて色々された気がする
…そういえば僕からしたことってあんまりないかも。な、なんか恥ずかしいな//
いや、ここは意地でもやらないと
気づけば下からじーっと僕を見つめる彼。
うぅ、しにくい…
「ねぇ、目つむって?」
「なんで?」
えぇ!?
「い、いいから!」
そしたらやっとつむってくれた。命令にしろ今日の豪炎寺くんは何かいじわるだよ。
彼の顔に自分の顔をそっと寄せる。
こうして見るとやっぱりカッコいいな。
右手を彼の整った頬に添え、唇で目や鼻をなぞって、最後に吸い寄せられるように唇を重ねた。
彼の唇を舌で撫でるとすんなり開いてくれて、彼の舌が入ってくる。
くちゅ…っちゅぱ……
僕も負けじと応戦。
ちゅ…ちゅく、っちゅ…
「…んっ……んん…っふぁ…。」
水音が響くのなんか気にしてなかった
「……ん……っん。」
ちゅぱっと口が離れて、間の銀の糸が僕らを繋ぐ。
はぁ、…はぁー……。
僕は激しいキスに力が抜けちゃって、そのまま豪炎寺くんの肩口に頭を埋める。すると彼の手が回って、僕の背中を優しく撫でてくれる。
悔しいけど豪炎寺くんは本当にキスが上手いと思う。他の人としたことないから比べようがないけど、ほんと、溶けちゃいそうなくらい気持ち良い…。こんなこと本人には絶対言えないけど//
乗っかって密着してるせいで彼の体温が伝わってくる。
あったかい…。
さっきまで走ってたせいもあるけど、豪炎寺くんはいつも僕より体温が高い。
でも今はそれだけじゃない
ももあたりに、少し反応しかかった彼の硬いのが当たっててドキドキする。けど、彼をちょっとでも興奮させられたことに僕は勝ったような気分になった。
はぁ…。となるべく呼吸を整え半身を起こす。
見上げる彼はまだ余裕そうだ。
まだまだこれからだもん!
彼の体操着を鎖骨辺りまで捲ると、極めて健康的な上半身が現れる。
僕なんかよりもずっと筋肉があって腹筋も割れてて、うらやましい…。
その胸にちゅーっと吸い付いてみた。
けど……
「あれ?」
痕にならない…。
豪炎寺くんはいつもこうしてたはずなんだけど…
「っふ…。そんなんじゃつかないぞ。」
ちょっと考えてたら、鼻で笑った声が降ってくる。
えー
僕は豪炎寺くんがやってた通りにしてみたのに。っていうかバカにしてるでしょ!僕だってできるよ!
それから再度挑戦とばかりに何回かちゅぱちゅぱと胸に吸い付いてたら、
「こうだ。」
と、グッと脇の下を掴まれ身体の位置を逆転させられた。
そのまま体操着を捲られ、さっきとは逆の位置に吸い付かれる。
「……ったい。」
あ、結構強いんだね。
なんて思ったのも束の間、
「ひぁっ……んっ、あっ」
胸に痕を残しながら、膝で僕の股をぐりぐり押してくる。とっさの事で声が抑えられない。あんまり大きいと聞こえちゃうよっ
それでも続ける豪炎寺くん
「ねぇ…やぁっ……今日は、…僕がするんじゃ、ないの…?」
命令は?
聞こうとするけど、そのたびに刺激を強くされて声を抑えるのに必死だ。
それともこのままさっきの続きしろとか言わないよね?いや、別に出来ないわけじゃないよっ。頑張ればやれる気がする。
逃げようと身体を捩るけどけど、逆に押し付けるような動きになっちゃう。
「やらしーな。吹雪は…」
「ちがっ…んあっ、あ、っあ…ご、えんじく…っはぁ、…め…れいは?」
やっと言えた。
もう、早く膝どかしてよね!
そしたら「ああ。」と思い出したように、耳元で
「誘ってみろ。とは言ったが、ヤッてみろ。とは言ってない。」
っは!?
意味違うの?
結局してる事は同じに見えるけど…
抗議をしようとしたら、膝の動きを激しくされて言葉にならない。
やっぱり今日の豪炎寺くんは意地悪だよ!
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