愛にレベルは関係ないっ





アウタースカイとの試合でボクはレベル78になった!次のガードン戦にはFWで出場することになったし、この調子でいけばソウルをもらえるのも夢じゃないかも。

「吹雪ー!」
「キャプテン、どうしたの?」
「これ。今回の試合でドロップした究極のゆきだるま、吹雪に似合うなって。」
「へぇ、可愛いね。」
「やっぱ雪っていったら吹雪だなって。な!鬼道もそう思うだろ?」
「そうだな。色も白いせいか尚更な。」
「そうかな、ボクは春がいちばん好きだけどなぁ。」
「ほぅ、意外だな…まぁそれより吹雪、そろそろあそこでショボくれているやつを何とかしてくれ。」
「え?」

鬼道くんがクイッとあごで示した方向には、ベンチで肩からタオルをかけて項垂れている豪炎寺くんが……。

「ど、どうしたの?」
「吹雪がかまってやらないからだぞ。」
「ボクのせいなの!?」
「豪炎寺なー、最近吹雪がどんどんレベルが上がってきて寂しいんだと思うぜ。」
「豪炎寺くんが…?」

そう言えば最近練習についていくのに必死で、全然豪炎寺くんとの時間が作れてなかった気がする。でも、豪炎寺くんに会いに部屋に行っても毎回いないんだもん…。

「なんでボクに直接言ってこないんだろう。」
「吹雪は知らないだろうが……豪炎寺、いまレベル59なんだ。」
「え、そうなの!?ボクてっきり99いってるとばかり…。」
「吹雪、豪炎寺とは別チームで練習してるもんな。」

そうだったんだ。
まぁレベルがイコール強さに繋がる訳じゃないけど、見た目に気を使う彼は気にしてるのかな。

「それで最近、俺より特訓特訓ってすげぇやる気なんだ。今日なんて2時まで付き合わされたんだぜ!?俺はその後すぐ寝たけど、豪炎寺はその後も残って特訓続けてた見てーだし。」
「殺気立っていてミーティングにもろくに参加しないんだ。豪炎寺らしくない。」
「そう、だったんだ。」

チラッと豪炎寺くんの方を見ると、ため息をついて何か考えているようだった。試合後にしては珍しく眉間にシワがよってなくて、本当に落ち込んでいるみたい。あ、豪炎寺くんが立ち上がった、どこかに行っちゃう。

「ふたりともありがとう。豪炎寺くんと話してみるよ。」
「あぁ!豪炎寺があんなんだと俺たちまでテンション下がるしな。」
「がんばれよ。」

ふたりにお礼を言うとボクは急いで豪炎寺くんを追いかけた。




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