▼ 僕の豪炎寺くん3
「なぁ、吹雪…。」
「っ…ん?」
はぁはぁと肩で息をしながらも、俺の声に耳を傾ける。けど手は止まらない。
「っう…今日は、どうしたんだ?」
聞くと何だか寂しそうな表情を見せる吹雪。頬に手を添えてやると、それにすりよってくるような動作をして可愛い。
「たまには…っ…ぼくが、したい…。んぁ……だめ?」
ほのかに赤くなった頬や快楽で濡れ細められた目。口からは一筋の液が伝っている。
そんな艶かしい表情で聞かれたら思わず了承してしまいそうになる。見かけによらずとんだ能力を持った小悪魔。いや、天使だ。
だめ。じゃないが…、ここは俺としてもプライドがあってだな…。
されるのもたまには良いな、なんて一瞬思ったが。よく考えれば俺は"される"んじゃなくて"させる"派だ。あくまで主導権は俺持ちでありたい。
まぁ頑張る吹雪は最高に可愛いけどな。
さっきから最後の一線をなかなか超えられず若干の寸止めをくらっている。正直かなりキツイ。
自慰、したことないもんな…
「ふぁ…っん、ん、イケな…い…」
吹雪もだいぶ苦労しているようなので、こっからは形勢逆転としたい。
あくまで自分でし終わるまで深く話してくれそうにない。なら、言わせるように仕向ければいい。
快楽に流されそうだった身体をなんとか隙をつき、ガバッと起き上がる。
驚いて後ろに逃げそうになる吹雪の背中に片腕を回し抱き寄せ、もう片方の掌でさっきまで吹雪がいじっていた二人の自身に手を這わせる。
すると俺のTシャツにしがみつきながらいやいやと頭を振る。惚けた目からは涙が溢れていて、加虐心をそそられる…。可愛すぎるだろ。
「ぁあ…っは、ダメ…いじっちゃ…んんっ」
抗議の声を口で塞ぎ先端部でぐりっと円を描いてやればビクッと身体が跳ね、くぐもった悲鳴が上がる。
そのまま下から少し強く撫で上げるように擦れば、限界が近かった俺と吹雪は同時に達した。
後で機嫌を悪くさせること絶対だな。