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 01


恋愛に全く興味がなく、ひがみを言うくらいだったのにある日俺はあっけなく恋に落ちた。


でもそれは、叶わない恋だった。



今時珍しい"お助け週間"が始まったのは四日前の月曜日だ。
内容は名前通りで、困っている人のお手伝いを積極的にしよう!という何とも分かりやすいイベントだ。

しかし意外に手強く、ちゃんと探さないとなかなか困っている人を見つけられない。しかも1日1回。助けた人に、事前に配られたスタンプカードにサインしてもらわないといけないし、正直厄介なイベントでもある。


だがそれも今日まで。
今日なんとか乗りきれば終わる。



だが結局手伝える仕事がなく、放課後になってしまった。
学校内では周りのやつらも仕事をとられまいと必死になるだろうから、もう帰り道にかけよう。

午後からはあいにくの雨でグラウンドが使えないし、階段や廊下は陸上部に先取りされてしまったため部活はオフになった。
普段ならこっそり誰もいない場所を探して自主トレするところだが、下校する生徒に手助けがいるかもしれないと微かな望みを持って断念した。


そして、見つけたんだ。





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