豪←染←吹←豪A



それでもいいと思ってたのに…



ーーーーーー……



パンッパンッと後ろから強引に自身を打ち付けられる。前の壁に手をついて身体を支えようとするけど、足はガクガクでいつまでもつか分からない。

「ぅあっ…は、はぁ…ぅ、あァア!…や、やめ…」
「大丈夫だって、誰もこねぇよ。」

ここは男子更衣室。制服のズボンと下着だけを脱がされた状態で、後ろから衝かれている。
確かに今は授業中で使われる事は無いかもしれないけど…でも…学校でなんて。

「…っひ……そ、そめ…ぁんー、」

いやいやと首を振るけど止めてくれない。
そもそも君は、僕の事なんか好きじゃないんだよね。僕は豪炎寺くんのかわりだから。でも豪炎寺くんの代わりになるのを、それでもいいって言ったのは僕だから、染岡くんを責めるのはお門違いだ。

「んっ……やぁ、…あ、あ!」

昼休みに呼び出されて半ば無理矢理身体を繋げられている。単に呼び出しに行かなければいいだけの話だけど、もし"僕"に用事があったらって淡い期待抱いちゃって。でも、それでも僕は染岡くんが好きだから、僕の身体で気持ち良くなってくれるのは嬉しい。だから、嫌じゃない。はずなんだよ。

「はぁ…ごうえんじ…っ」
「ひぁあっ!…っあ!…だめ、だめ…ぁ」
「ここ好きだろ?」
「ァアッ…や、やめてぇ…んぁあ!」
「はは、そんなに喘いで、誰かに聞こえたら大変だな。」
「そ、そめ…ぅあぁあ、だめだめ」

激しく中を擦られ続けてとうとう膝が折れた。声も更に高くなって、もう抑えられない。支えていた腕から力が抜けてズルズルと壁をすべり落ちていった。染岡くんもしゃがみこむように膝をつくと、逃げようとする僕の腰を引き寄せて仰向けに抱え直した。ガッシリ腰を押さえられて、上半身を捩っても弱い所から外れてくれない。

「は、ひっ…あぁん…ァアッ……やぁ」
「んだよ。気持ちいいだろっ」
「せ、ぁ…せいふく…よごれちゃ…うよっ…ァアッ!…そ、そめおかく」
「豪炎寺はそんなこといわねぇだろ。」
「!ごめっ…ぁぅ…っひ、ぁん…」

"僕"が喋るのは許されない。快楽から声が出てしまうのはしょうがないけど、それ以外は僕から声をかけると染岡くんの機嫌が悪くなるんだ。

僕は下だけを脱がされているからここで出しちゃったら学ランが汚れちゃう。でも、そしたら染岡くんは無情にも僕の自身を握って「じゃあ出さなきゃいいだろ」だなんて言ってきた。

ぐりぐりとかき混ぜるような動きをされて遠退く意識で僕はもう手のひらを握りしめて指を噛んで声を抑える事くらいしか出来ない。身体が一気に熱くなって、自然に腰が暴れ出す。勝手に背筋が仰け反るけど自分ではどうしようもできない。

「…っ…ふぅ…ん、ん…」
「っぁ…出すぞ、豪炎寺…」
「!?…っ!っぁぁ…」

とうとう中に熱いものが放たれ、僕の身体は受け入れた衝動でビクッビクッと反応を示すけど、頭は真っ白でただ中で出された感覚を受け取るだけだった。

「はぁ。……気持ち良かったぞ。」
「…はぁ、はぅっ…ぁぁ…」

そんな甘い言葉を耳元で囁かれて、涙が流れた。僕は幸せだ。染岡くんが握っていた手を離すと僕の性器からもトロリと白い液体がこぼれ出した。はぁはぁと僕が息を整えているうちに染岡くんは衣服を整えて部屋を出て行く。追いかけたいけど、疲労のせいか身体が全く動かない。そのまま一人残された更衣室の天井をボーッと眺めていた。

染岡くんが気持ちいいって言ってくれた。それだけで今は十分だ。いつか僕を好きになってくれる時が絶対くると変な確信を持っていた。だから僕はこんな関係、嫌じゃない。今だけ、今だけと何度も暗示をかける。

けど、溢れ出す涙が本当は嬉しさや喜びからじゃないことにも気づいていた。
本当は…本当は、僕だけを見てほしいな。







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