****************
「ふふ、起きた?」
「………っ」
目を覚ますと仄かな薬品の匂いがした。
視界に入るのは幸村くん。
軽く周りを見渡す。
「蓮二はいないよ」
「やっ……別に、そういうんじゃ……」
「凹んでたからなぁ……」
「えっ?!」
まさか、私が──蓮二くんの変態っ!──なんていったから──?
ど、どうしよう……!
「解決策、教えてあげようか」
「な……何?」
「それはね────」
「────そ、そんなっ……!/////」
.
.
.
幸村くんが『じゃあ、頑張って』と言ってから数十分。
まだ頭の中で幸村くんの言う"解決策"が回っていた。
「……若菜?」
「れっ蓮二くん……!」
「体調はどうだ」
「……なんとか……」
掛け布団を口元まで引っ張り、ジッと彼を見つめる。
「どうした」
「何しても、怒らないでね」
「?……なんだ」
「きっ、嫌わないでね……?」
「だから、なん………っ?!」
彼の襟を掴んでグッと引き寄せ、自分の唇を彼の唇に押し付けた。
そして、ゆっくり遠慮がちに舌を絡ませた。
「……っ!」
「…………っん……ん」
最初は驚いた彼もすぐに私の顎に手を添え、遠慮がちな私の舌もお構いなしに口の中を攻めてきた。
長い間続いた息苦しさが終わると、一生懸命に酸素を取り込もうと荒く息をする。
「……はぁ、はぁ……ごめん…ね?」
「いきなりどうしたんだ?」
「蓮二くんが凹んでるって聞いたから……」
「俺が……?」
ククッと笑う彼。
「俺が簡単に凹むと思うか?」
「…………思わ…ない」
「だろう」
じゃ、じゃあ、騙されたってこと?!
騙されたと知ると無駄に恥ずかしくなってくる。
「まさか、お前からしてくれるとは」
「いっ言わないで!」
「昔お前が避けた時から俺には一種のトラウマだったからな」
「避けた?」
「覚えていないのか」
いつ、いつそんなことが……!
私だって、彼氏とキスしたくないわけじゃなかった。
でも、なんだか無性に恥ずかしかった。
それだけは覚えている。
「まぁ、いい」
彼の手が私の肩に触れそうになり、瞬間的にビクッとした。
「なんだ、襲われるとでも思ったのか」
「そっ、そういうんじゃな……」
「心配するな、好きな女に無理強いするほど馬鹿な男じゃない」
そういうと、優しく笑って私の頭に手を乗せた。
「お前がいいって言うまで、待つよ」
「……いつになるか、わかんないよ?」
「いいさ。俺は一生お前を愛してやるからな」
「……ばかっ/////」
蓮二くんは優しく、私のおでこにキスをした。
少しずつ、愛を感じて
(まったく、世話の焼けるバカップルだね)
おまけ
「まぁ、お前が良いって言ったらその時は容赦しないけどな」
「えっ!!」
「楽しみだ」
「ばかっ!変態!変態!蓮二くんのへんたぁぁぁあい!!」
「その変態を好きになったお前こそ、本当の変態だろう」
「ちっ違うもん!」
「ほぅ?ハァハァ言いながらキスしてきたのはどこの誰だったかな」
「……っ!蓮二くんのばか!本当にばか!私の気持ちも知らないで……!/////」
**************
アンケリク第3段!!
私には珍しく、"蓮二くん"呼び^p^
なんか……
書いた私が変態みたいじゃないか!(笑)
微裏?になってしまった気が…
え?変態?
蓮二くんは元から変態ですy……((
アンケートありがとうございました!!
←Novel Top