「痛い・・。」
朝、目覚めると実家のリビングのソファーで寝て居て、服も乱れた様子はなく綺麗なままだった。昨日の事は夢かもしれない。そんな甘い考えは腰の痛みにより砕け散ってしまった。エドワードに合わせる顔がない。姉にだってそうだ。よく意地悪してくるけど、それでも大切な世界で立った一人の姉だ。なのに、こんな一晩で2人を裏切る事をしてしまった。なんでこんな事になってしまったのだろうか。いくら考えても出てこない。
「腰、だいじょうぶ?」
「・・・。」
罪悪感で押しつぶされそうな私とは違い、どこか楽しんでいる様子の彼は私に水を差し出す。
「・・いらない・・」
「なまえ、声枯れてるよ。」
昨日のあんなに叫ぶから、と爽やかな笑顔を浮かべた彼は私に杖を向けてきた。一瞬のことでソファから起き上がれない私は抵抗も出来ずに彼の呪文をくらってしまった。
「な、なにするんですか!?」
「良かったね、声戻ったみたいで。ついでに腰の痛みもとってあげるよ。」
無言呪文が得意なのか彼が杖を振ると一瞬の内に腰の痛みも消える。もぅ一層の事、昨晩の記憶も全部消して欲しい。
「・・・お父さんは・・?」
「帰って来てないみたいだ。」
「そうですか・・。」
父にバレなくてよかったなんて、自分の事ばっかり考えてる私が嫌になってくる。だんだん目の奥が熱くる。
「泣かないでよ、僕が泣かせたみたいじゃないか。」
「り、リドルさんが、リドルさんが泣かせてるんじゃないですか・・ひっく・・」
「言っただろ?次無防備な姿を見たら襲ってしまうかもしれないって。」
「そんな事聞いてませんっ!」
「好きな子が目の前で無防備に寝てたら誰でも手を出してしまいそうになるよ。」
婚約者の妹に手を出したくせにヘラヘラ笑ってる彼が許せない。目の前の男を受け入れてしまった自分にも腹が立つ。そうだ、彼の記憶を消してしまおう。私のことが好きだと言うなら、彼の中から私に関する記憶も、昨日の晩の事も全て記憶を消してしまえ。私が原因で姉の幸せを台無しにしてしまうなんて絶対に駄目だ。それに彼が誰にも言わなければ、全てなかったことに出来る。やっぱり私は汚くて、自分の事しか考えていないのかもしれない。けど、このまま目の前の男に暴露されてしまったら、私たち家族の関係も、それにエドワードの事も、きっとめちゃくちゃになってしまう。そんなことさせるわけにはいかない。手がぎりぎり届く距離に私の杖がある。こうなったら一瞬で勝負を決めるしか無いっ!・・バレない様に、素早く伸ばした。私の手に杖が触れる寸前、私の杖が彼の方に飛んで行ってしまった。
「・・なにするの・」
「こっちのセリフだよ。なまえ、良い子にするんだ。ほら、こっちにおいで?」
「冗談じゃないわ!貴方のせいで私の人生めちゃくちゃになるかもしれないのよっ!!・・・お願い、貴方の昨晩の記憶を消させて・・っ!」
はぁ、ため息を付くと彼は私の隣に腰を下ろし優雅に脚を組み座る。
「昨晩の記憶が無ければ君の罪がなくなる・・?そんなわけないだろ。君は裏切ったんだ。エドワードも、実の姉さえも。」
「・・そんな、・・ひどいです・・」
1度出た涙は中々止まることは泣くてぼろぼろと大粒の涙が零れ落ちる。
「なまえ、君は僕ばかり責めるけど君もいけなかったんだ。僕だと気付いた時僕を押し退けてでも逃げれば良かったんだ。君にはそれが出来たはずだ。でもそれをしないで喜んで腰を振ったのは君だろ、なまえ?」
「・・・わ、わたし・・、わたしは・・」
なにも言えなかった。彼の言う通りだし、そもそもこの前私のアパートに来た時だって押し倒されたんだ。私がもっと警戒していれば、押し寄せる快感に負けていなければこんな形にはならなかったかもしれない。僕は君のことが好きなんだ。甘く耳元で囁いてくるこの男は卑怯でとても残酷な人だ。
朝、目覚めると実家のリビングのソファーで寝て居て、服も乱れた様子はなく綺麗なままだった。昨日の事は夢かもしれない。そんな甘い考えは腰の痛みにより砕け散ってしまった。エドワードに合わせる顔がない。姉にだってそうだ。よく意地悪してくるけど、それでも大切な世界で立った一人の姉だ。なのに、こんな一晩で2人を裏切る事をしてしまった。なんでこんな事になってしまったのだろうか。いくら考えても出てこない。
「腰、だいじょうぶ?」
「・・・。」
罪悪感で押しつぶされそうな私とは違い、どこか楽しんでいる様子の彼は私に水を差し出す。
「・・いらない・・」
「なまえ、声枯れてるよ。」
昨日のあんなに叫ぶから、と爽やかな笑顔を浮かべた彼は私に杖を向けてきた。一瞬のことでソファから起き上がれない私は抵抗も出来ずに彼の呪文をくらってしまった。
「な、なにするんですか!?」
「良かったね、声戻ったみたいで。ついでに腰の痛みもとってあげるよ。」
無言呪文が得意なのか彼が杖を振ると一瞬の内に腰の痛みも消える。もぅ一層の事、昨晩の記憶も全部消して欲しい。
「・・・お父さんは・・?」
「帰って来てないみたいだ。」
「そうですか・・。」
父にバレなくてよかったなんて、自分の事ばっかり考えてる私が嫌になってくる。だんだん目の奥が熱くる。
「泣かないでよ、僕が泣かせたみたいじゃないか。」
「り、リドルさんが、リドルさんが泣かせてるんじゃないですか・・ひっく・・」
「言っただろ?次無防備な姿を見たら襲ってしまうかもしれないって。」
「そんな事聞いてませんっ!」
「好きな子が目の前で無防備に寝てたら誰でも手を出してしまいそうになるよ。」
婚約者の妹に手を出したくせにヘラヘラ笑ってる彼が許せない。目の前の男を受け入れてしまった自分にも腹が立つ。そうだ、彼の記憶を消してしまおう。私のことが好きだと言うなら、彼の中から私に関する記憶も、昨日の晩の事も全て記憶を消してしまえ。私が原因で姉の幸せを台無しにしてしまうなんて絶対に駄目だ。それに彼が誰にも言わなければ、全てなかったことに出来る。やっぱり私は汚くて、自分の事しか考えていないのかもしれない。けど、このまま目の前の男に暴露されてしまったら、私たち家族の関係も、それにエドワードの事も、きっとめちゃくちゃになってしまう。そんなことさせるわけにはいかない。手がぎりぎり届く距離に私の杖がある。こうなったら一瞬で勝負を決めるしか無いっ!・・バレない様に、素早く伸ばした。私の手に杖が触れる寸前、私の杖が彼の方に飛んで行ってしまった。
「・・なにするの・」
「こっちのセリフだよ。なまえ、良い子にするんだ。ほら、こっちにおいで?」
「冗談じゃないわ!貴方のせいで私の人生めちゃくちゃになるかもしれないのよっ!!・・・お願い、貴方の昨晩の記憶を消させて・・っ!」
はぁ、ため息を付くと彼は私の隣に腰を下ろし優雅に脚を組み座る。
「昨晩の記憶が無ければ君の罪がなくなる・・?そんなわけないだろ。君は裏切ったんだ。エドワードも、実の姉さえも。」
「・・そんな、・・ひどいです・・」
1度出た涙は中々止まることは泣くてぼろぼろと大粒の涙が零れ落ちる。
「なまえ、君は僕ばかり責めるけど君もいけなかったんだ。僕だと気付いた時僕を押し退けてでも逃げれば良かったんだ。君にはそれが出来たはずだ。でもそれをしないで喜んで腰を振ったのは君だろ、なまえ?」
「・・・わ、わたし・・、わたしは・・」
なにも言えなかった。彼の言う通りだし、そもそもこの前私のアパートに来た時だって押し倒されたんだ。私がもっと警戒していれば、押し寄せる快感に負けていなければこんな形にはならなかったかもしれない。僕は君のことが好きなんだ。甘く耳元で囁いてくるこの男は卑怯でとても残酷な人だ。