恋愛事情。/レギュラス
ここはホグズミードの人気店三本の箒である。店内が騒ついているのを良いことに、3人のグリフィンドール生が昼間っから破廉恥なトークで盛り上がっていた。

「それでそれで!?」

「それでね、誰かの忘れ物だったのかな?たまたま中庭の方にね箒が置いてあったの。」

「そうそう。なまえったら箒下手だったくせに今なら乗れるぜ!ベイベー!って変なテンションになっちゃってさ、ふふっ」

「ちょ、メアリーも変に盛り上がってたじゃん!」

「まぁまぁ、それでねその忘れ物の箒に跨って飛んだの、そしたらねなまえったら・・うふふふ」

「ちょっと、笑ってないで続き!」

「なまえったら落っこちたの。ほら、この子1年の時も箒全くダメだったじゃない?見事な落ち方でね。それで、駆け寄ったら、お尻から血流してたの。」

「え、もしかして・・っ」

「膜とさよならしちゃったよね・・・えへ?」

私がふざけたのと同時に2人から笑が起きた。

「ひゃははっははは・・はぁはぁ、あんた、初めての相手その箒だったの!?あははは」

「本当、だっさいよね!あははは!」

「もぉー!そんな笑わなくても良いでしょ!?」

「・・・それで、続きがあるのよねなまえー?」

「そうそう。それでね、膜が無事なくなった訳だし、私も女になろうかなって」

「え、なに!どしたの!」

「この子ったら急に私のところ来てマダム専用の通販雑誌かしてって来たの。もしかしてって思って聞いたら、1人するために大人の玩具買おうとしてたの!」

「だって、2人は彼氏さんとかとしてるから良いよ!?彼氏が居ない私だってね、欲求不満になったりするんだから!」

「その欲求不満を大人の玩具で解決するなんてあんた相当よ!あはははっさすがなまえだわ!それで、買ったの?」

「そりゃばっちりね!メアリーに相談にお勧め教えてもらって、ね!」

「とびっきり良いのをお勧めしてあげたわ。」

「はははっ、じゃあなまえの大人の仲間入りに乾杯でもしますか!」

「あはは!そうね、それがいいわ!」

「おお!2人ともありがとう!」

ーーなまえの大人の仲間入りを祝って、かんぱーい!!ーー

こうして、私達の女子会は幕を開けたのである。それからも3人の破廉恥なトークは続き、ハイペースでバタービールを空にしていった。しばらくして女子会も終わりホグワーツで2人と分かれ、熱を冷ますためにだらだら歩いていたら誰かに呼び止められた。

「なまえさん。」

「はー・・い?」

珍しい、スリザリン生に呼びかけられるなんて。ネクタイにある視線を上に持っていくと見知った顔があった。レギュラス・ブラック・・・。さっきパブで私達に近い席に座って居たのを思い出す。


ーーーー

「・・あっ。」

「どうしたのよ。」

「あぁ、気づかなかったの?なまえもまだまだね。ほら、あの人」

「・・レギュラス・ブラック?」

「そうそう、なまえの想い人。」

「ほぉー、顔よし家よし頭よしのイケメンですかー。スリザリンなのが癪だけど。」

「あれは人気凄いわよ。同じ学年からもそうだけど、年上のお姉様層から絶大な人気が・・!」

「ちょっと、辞めてよ!す、好きなものはしょうがないでしょ!」

「ははーん、それで?1人で彼の事想いなが1人でシてるって?」

「ば、ばかっ!」

「「わかりやすーっ!!」」


ーーーー

あの後”まぁ私たちなまえの事応援しするわ!”なんて2人が言っていたのを思い出す。ちゃ、チャンスなのかもしれない・・。


「あの、今から少し時間良いですか?」

「え、あ、ごめんなさい。」

「・・少しで良いんで来てください。」

緊張のあまり間違って断ってしまったことに気を取らていたら、気づけば大好きな彼に腕を引かれ中庭の方に連れ出された。え、結果おーらい・?・・心躍ってしまうのはしょうがない事だと思う。

「・・・この箒見覚えありませんか?」

「・・あっ」

気づいてしまった。あの私の大切な膜をブチ破った箒だ。忘れもしない。私が変な落ち方をしたせいで箒に少し傷が着いてしまっている。まさか、彼の箒だったなんて。確かに今見ると高そう。・・・で、でもレギュラスくんの箒が初めて!ぉ、おう、なんか箒の部分をスルーしたらとてもいい感じに・・・ま、まって!ニヤけちゃだめよ!自分、彼がドン引きしちゃう。

「・・ご、ごめんなさい。」

「なんで謝るんですか?」

「この前、ここに置いてあった貴方の箒、勝手に乗ったの。それで、私箒乗るの下手で、そしたら案の定壁にぶつかちゃって箒に傷が付いちゃったの、ごめん!で、でもその時すごく慌ててたから持ち主さんに謝るの忘れてて・・」

本当の事だ。痛いし変なとこからの血は止まらないし、歩くたびにズキズキして。あれは今なら笑えるがあの時は絶望的で、パニクった私は箒の持ち主の事なんか考えずに汚れだけ魔法でとって何事も無かった様にその場に戻したのだった。

「なまえさん」

そういうと彼は壁に私を追いやり、逃げられない様に両腕をそ縛り付けた。

「・・・さっきの貴女達の会話、女性がするには下品すぎると思います。」

「き、聞いてたの!?」

「聞こえて来たんですよ。余りにも声が大きくて。」

は、恥ずかしい。あれは女子同志の親しい間柄では笑えるが、男子、しかも想いの人に聞かれたと思うと穴を通り越して湖に飛び込みたい。・・・あれ?私がレギュラスくんの事好きだってばれて・・る・・?

「真っ赤にして恥ずかしがってる貴女も可愛いですが、今僕は怒ってるんです。」

「ご、ごめん。箒、弁償するね・・。」

確かに、知らない女の血で汚れた可能性がある箒に乗るだなんて嫌かもしれない。

「箒の事は気にしてません。・・・あぁ、怪我僕が見てあげましょうか。」

「え・・?」

彼はそういうと私の腰を撫でた。

「ちょ・・や・・やめてっ!」

「ここが良いんですか?」

「ひゃあ!・・あ、あ、れ、レギュ・・ラス・・っ!!」

彼の手が足の隙間に伸びて来て下着の上から優しく愛撫する。

「ま、まっ・・て・・あぁ!」

”待てない”そう言って耳元で囁いた目の前の彼はしつこい愛撫を散々した後、自身を私の中に入れ、欲を放ったのだった。




「はぁはぁ・・」

「なまえさん・・僕は貴女のことが好きなんです。ずっと前から、でも貴女はグリフィンドールで接点が合同授業ぐらいしかなくて・・・・僕は何度も貴女のことこうやって脳内で犯してました。」

「え・・っ。」

「貴女が処女では無いことは覚悟してました。けど、まさか僕の箒が奪ったなんて・・・1人でするなら、今度から僕のこと、誘ってください。」

「あ、あのレギュラスくん・・。」

「なんですか?」

「それって・・セフレのお誘いみたいな感じですか?」

眉間にシワを寄せた彼はきっと温室育ちでセフレという言葉に嫌悪感があるんだろう。

「・・・わ、私、セフレは嫌です。」

悲しそうな顔をする彼は何か勘違いしている。

「わ、私も、レギュラス君の事が好きです。だ、だから・・」

ーー私と付き合ってくれませんか?

最後まで言う事を彼は許してはくれず、代わりに優しいキスが落ちてきた。

「あ、ファーストキス・・」

私がボソッと呟くと彼は嬉しそうに笑い

「僕とお付き合いしてください。なまえ愛してるんです。」

そう言って私を抱きしめてくれた。





それで、なんであんなに怒ってたの?

そ、それは、僕がこんなに思ってるのに、一人でしてるってのを聞いて・・

ああ、結構嫉妬深いんだね、レギュラス君って・・


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