ホグワーツの生活にもだんだん慣れてきた頃、夕食をもりもり食べ終わった私は満足気にいつもの散歩コースを歩いていた。今日もなんだか疲れた。呪文学は威力の加減が難しいし変身術は薬草学の時に捕まえたミミズを使おうとすると規則ではないと怒られるし魔法薬学なんてリドルとペアを組んでなかったら今頃散々な目にあっていたと思う。ふぁーっと大きな欠伸をする。少し眠い。散歩はそろそろこの辺にして部屋に戻って寝よう……。
「なまえ!」
目をこすりうとうとしていると誰かに名前を呼ばれる。気安くファーストネーム呼びしてんじゃなーいっ!って、一瞬言ってやろうかと思ったけど、そんなに名前に愛着があるわけでもないしそんなに元気でもない。んー?とだけ言って振り向く。
「俺、レイブンクローのアルフレッドって言うんだけど・・」
ん?・・・アルフレッドさん??
あまり詰まってない脳みそをフル回転させるけど、アルフレッドさんなんて人、関わったことは無いはずだ。んー、上級生かな。私より随分背が高い。
「なんで名前知ってるの?」
「ほら、あの例の事件でお前有名だろ?」
なるほど。なんて納得する。あの高クオリティリドルモノマネ事件以降、私が知らない人まで挨拶してくれるようになった。なんか、変な感じ。
「頼むっ!!!俺達に協力してくれないか!?」
「・・・え?」
「ほら、箒乗るの上手いだろ?」
結構前に行われた初めての飛行訓練は凄かった。なにが凄かったって、気付いたら風がものすごいスピードで私の身体をよけていたのである。いきなり猛スピードで空を切り、箒を乗りこなす私にスリザリンの皆やグリフィンドール生までもが興奮した様に"ぉおお!いっけーみょうじ!!"なんて歓声をあげていた。先生も"素晴らしい!スリザリンに20点!!!"なんて言ってたし。我ながらかっこよかったと思う。うんうん。……それにしても、不思議な感覚だった。風が勝手に私をよけてくれてるお陰か、箒に跨っていた私は自分が進んでるって言う感覚がほとんど無かった。楽しいかと言われればそうでもなくて、10分もすれば飽きるというのが私の見解だ。
「んー、人並みには…」
「なら頼むよ!今度のクディッチの練習試合俺と一緒に出ようぜ!!」
「え?私、スリザリンだよ?」
「知ってる。けど、唯の練習試合だし、相手はスリザリンじゃなくて他の寮だから、きっと問題ない。メンバーが怪我しちゃってさ・・・本当困ってるんだよ、だからこの通り!」
「えー・・・」
「お菓子あげるから、なっ!頼むよ」
「ふっ……ごめんね、アルフレッド、私そんな軽い女じゃないんだ・・・」
決まった・・!なんて思うけど実は、リドルからお菓子をもらって以来、嬉しいことにリドルの貰ったお菓子が私に回って来るようになったのだ。だから菓子だけじゃ今の私は止められないっ!リドルの万年モテ期よありがとうっ!!!
「なまえ、意地悪してないで付き合ってあげなよ。」
え・・・り、リドル!?いつの間に・・!私の後ろからひょっこり現れたリドルは何時ものように猫を被っていて、素敵な笑顔を惜しげも無く向けてくれる。驚いた。リドルのせいで心臓ばくばくだよ。
「えーっ、リドル!だって、めんど「なまえ、きみ最近太ったんじゃない?」
「え・・?」
「ほら、ここ。最近お菓子の食べ過ぎだよ。」
そう言いながら私のお腹をつつく。
「・・・。」
一瞬私達の間に沈黙が走た・・。
「……解った、アフルレット!!私がレイブンクローを勝利に導くっ!!!」
「ぉお!本当か!?」
「うん!!私、良いやつだから!!!」
はぁ・・唯のダイエットのくせに・・・ボソッと呟いたリドルの言葉は誰にも聞こえること無く消えていった。
大きな爆弾を落としていったリドルと別れ散歩の続きをしながらアフルレットと話をする。
「それで、私はなにするの?」
「あぁ、シーカーを頼むよ、なまえのスピードにはシーカーがぴったりだ。」
アルフレッドはあの時の飛行練習を教室の窓から見ていたらしい。"凄いスピードだった!1年だとは思えなかった!"なんて褒めてくれる。褒められて嬉しくない人は居ないと思う。私も例外ではなくご機嫌に鼻歌交じりでアフルレットの隣を歩く。
「うん。解った!あの小さなハエみたいなの取れば良いんでしょ?」
「そうそう。お前には期待してるぜ。」
「うん!!」
思った感じアフルレットはいい奴だ。スリザリンだとか馬鹿げた差別をしないしそれに愛想がいい。もし私にも兄が居ればこんな感じに兄妹仲良くやれたかもしれない。
「試合は明日だから。よろしくな」
「うん!わかった!任せておいて!!」
「あぁ。午後から大広間に集合な。まぁ、唯の練習試合だから、そんな緊張する必要はないよ。」
「う、うん!」
「じゃまた明日!」
明日から試合だったら練習も出来ないなぁ。明日かぁ・・明日あした、あした・・・・ん?・ど、土曜日!?土曜日といえば、私の習慣で最も大事な1日丸ごと睡眠日である。え、土曜日は無理だよ、だ、だって・・!り、リドル!!なぜか私はリドルに助けてもらおうと思い慌てて談話室に居るリドルの元へ走って行ったのである。
「はぁはぁ・・どうしよう。リドル・・・」
「なに?体重が思ってたより増えてた?」
「ち、ちがうよ!!!体重は入学前とそんなに変わってなかったよ!!」
「そう?それじゃあ、どうしたの?」
リドルはニヤリと性格の悪そうな笑い方をしながら頬杖をついて聞いてくる。来る途中でちゃんと確認したんだから間違いないはずっ!お腹をさすって確認する。うん、まだ出てない・・。
「あのね、リドル、試合がよりによって土曜日なのっ!」
「知ってたよ。」
「・・え、知ってたの?」
「うん。」
きょとんとする私とは反対に意地悪な笑みのままのリドルから察するに気付いていたに違いない。くっそーう!リドルめ!知ってたなら言ってくれればよかったのにっ!!いつも土曜日は、リドルに誘われても、お菓子で釣られそうになっても、絶対部屋から出たことは無かった。こいつわざとだな・・・。
「それで、なんでいつも土曜日は駄目なわけ?」
「私!土曜日は、寝なきゃいけないの!!」
「は?」
「だからっ!土曜日は1日中寝る日って決まってるの!!!」
馬鹿馬鹿しくなって来たのだろうか。先程の笑みは消え、呆れたような顔して彼は"うるさい馬鹿なまえ耳元で叫ばないでくれる?もぅ僕行くから"ってだけ言って部屋に戻って行った。元わと言えばリドルなのにっ!くっそーーう!!こうなったら仕方がない。諦めて、今から寝溜めするか…。
「なまえ!」
目をこすりうとうとしていると誰かに名前を呼ばれる。気安くファーストネーム呼びしてんじゃなーいっ!って、一瞬言ってやろうかと思ったけど、そんなに名前に愛着があるわけでもないしそんなに元気でもない。んー?とだけ言って振り向く。
「俺、レイブンクローのアルフレッドって言うんだけど・・」
ん?・・・アルフレッドさん??
あまり詰まってない脳みそをフル回転させるけど、アルフレッドさんなんて人、関わったことは無いはずだ。んー、上級生かな。私より随分背が高い。
「なんで名前知ってるの?」
「ほら、あの例の事件でお前有名だろ?」
なるほど。なんて納得する。あの高クオリティリドルモノマネ事件以降、私が知らない人まで挨拶してくれるようになった。なんか、変な感じ。
「頼むっ!!!俺達に協力してくれないか!?」
「・・・え?」
「ほら、箒乗るの上手いだろ?」
結構前に行われた初めての飛行訓練は凄かった。なにが凄かったって、気付いたら風がものすごいスピードで私の身体をよけていたのである。いきなり猛スピードで空を切り、箒を乗りこなす私にスリザリンの皆やグリフィンドール生までもが興奮した様に"ぉおお!いっけーみょうじ!!"なんて歓声をあげていた。先生も"素晴らしい!スリザリンに20点!!!"なんて言ってたし。我ながらかっこよかったと思う。うんうん。……それにしても、不思議な感覚だった。風が勝手に私をよけてくれてるお陰か、箒に跨っていた私は自分が進んでるって言う感覚がほとんど無かった。楽しいかと言われればそうでもなくて、10分もすれば飽きるというのが私の見解だ。
「んー、人並みには…」
「なら頼むよ!今度のクディッチの練習試合俺と一緒に出ようぜ!!」
「え?私、スリザリンだよ?」
「知ってる。けど、唯の練習試合だし、相手はスリザリンじゃなくて他の寮だから、きっと問題ない。メンバーが怪我しちゃってさ・・・本当困ってるんだよ、だからこの通り!」
「えー・・・」
「お菓子あげるから、なっ!頼むよ」
「ふっ……ごめんね、アルフレッド、私そんな軽い女じゃないんだ・・・」
決まった・・!なんて思うけど実は、リドルからお菓子をもらって以来、嬉しいことにリドルの貰ったお菓子が私に回って来るようになったのだ。だから菓子だけじゃ今の私は止められないっ!リドルの万年モテ期よありがとうっ!!!
「なまえ、意地悪してないで付き合ってあげなよ。」
え・・・り、リドル!?いつの間に・・!私の後ろからひょっこり現れたリドルは何時ものように猫を被っていて、素敵な笑顔を惜しげも無く向けてくれる。驚いた。リドルのせいで心臓ばくばくだよ。
「えーっ、リドル!だって、めんど「なまえ、きみ最近太ったんじゃない?」
「え・・?」
「ほら、ここ。最近お菓子の食べ過ぎだよ。」
そう言いながら私のお腹をつつく。
「・・・。」
一瞬私達の間に沈黙が走た・・。
「……解った、アフルレット!!私がレイブンクローを勝利に導くっ!!!」
「ぉお!本当か!?」
「うん!!私、良いやつだから!!!」
はぁ・・唯のダイエットのくせに・・・ボソッと呟いたリドルの言葉は誰にも聞こえること無く消えていった。
大きな爆弾を落としていったリドルと別れ散歩の続きをしながらアフルレットと話をする。
「それで、私はなにするの?」
「あぁ、シーカーを頼むよ、なまえのスピードにはシーカーがぴったりだ。」
アルフレッドはあの時の飛行練習を教室の窓から見ていたらしい。"凄いスピードだった!1年だとは思えなかった!"なんて褒めてくれる。褒められて嬉しくない人は居ないと思う。私も例外ではなくご機嫌に鼻歌交じりでアフルレットの隣を歩く。
「うん。解った!あの小さなハエみたいなの取れば良いんでしょ?」
「そうそう。お前には期待してるぜ。」
「うん!!」
思った感じアフルレットはいい奴だ。スリザリンだとか馬鹿げた差別をしないしそれに愛想がいい。もし私にも兄が居ればこんな感じに兄妹仲良くやれたかもしれない。
「試合は明日だから。よろしくな」
「うん!わかった!任せておいて!!」
「あぁ。午後から大広間に集合な。まぁ、唯の練習試合だから、そんな緊張する必要はないよ。」
「う、うん!」
「じゃまた明日!」
明日から試合だったら練習も出来ないなぁ。明日かぁ・・明日あした、あした・・・・ん?・ど、土曜日!?土曜日といえば、私の習慣で最も大事な1日丸ごと睡眠日である。え、土曜日は無理だよ、だ、だって・・!り、リドル!!なぜか私はリドルに助けてもらおうと思い慌てて談話室に居るリドルの元へ走って行ったのである。
「はぁはぁ・・どうしよう。リドル・・・」
「なに?体重が思ってたより増えてた?」
「ち、ちがうよ!!!体重は入学前とそんなに変わってなかったよ!!」
「そう?それじゃあ、どうしたの?」
リドルはニヤリと性格の悪そうな笑い方をしながら頬杖をついて聞いてくる。来る途中でちゃんと確認したんだから間違いないはずっ!お腹をさすって確認する。うん、まだ出てない・・。
「あのね、リドル、試合がよりによって土曜日なのっ!」
「知ってたよ。」
「・・え、知ってたの?」
「うん。」
きょとんとする私とは反対に意地悪な笑みのままのリドルから察するに気付いていたに違いない。くっそーう!リドルめ!知ってたなら言ってくれればよかったのにっ!!いつも土曜日は、リドルに誘われても、お菓子で釣られそうになっても、絶対部屋から出たことは無かった。こいつわざとだな・・・。
「それで、なんでいつも土曜日は駄目なわけ?」
「私!土曜日は、寝なきゃいけないの!!」
「は?」
「だからっ!土曜日は1日中寝る日って決まってるの!!!」
馬鹿馬鹿しくなって来たのだろうか。先程の笑みは消え、呆れたような顔して彼は"うるさい馬鹿なまえ耳元で叫ばないでくれる?もぅ僕行くから"ってだけ言って部屋に戻って行った。元わと言えばリドルなのにっ!くっそーーう!!こうなったら仕方がない。諦めて、今から寝溜めするか…。