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※特にオチはありません。





「あっつい…」
「そう思ってんなら人口密度上げないでくんねぇ?」
「すみませんなまえさん、この人暑さでおかしくなってるみたいで」
「銀時が頭おかしいのはいつもの事でしょう、大丈夫よ」


梅雨も明け真夏に近づいてきたと言うのに、この家にはエアコンが無い。辛うじて扇風機はあるものの古すぎて羽が一枚欠けているのだ。家主である二十代後半の天然パーマ侍と妹的存在の愛しき神楽ちゃんがソレを取り合うのはこの時期の風物詩である。私はと言うと大江戸スーパーで買ってきた品々を我が家の如く冷蔵庫、冷凍庫、そして戸棚へ入れていった。すると後ろでワーキャー騒いでいた二人が早速冷凍庫を開ける。


「いちご牛乳は!?ねーの!?何でだよォォォ!」
「ニートにそんな物買う訳ないネ。なまえ!酢こんぶはあるアルか!?」
「はいはい、どうぞ」


神楽ちゃんはキャッホーイ!とニコニコしてくれて暑い中買いに行った甲斐があったなぁ、なんて。新八君には頼まれていた生活用品を渡した。天然パーマ侍は相変わらず不貞腐れている。本当は私の鞄にあるのだけれど、その顔が可愛らしくて、もう少し見たいからまだ渡してやらない。


そんな微笑ましい日常も良いなって思う
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