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で、私は何で竜の右目と親しく会話しているのでしょう?






「テメェにいくつか聞きてぇことがある」

『うん』

「其の服の色合いと家紋は彼奴のだ。彼奴は一緒なのか?」

『彼奴? ……ああ!! 松永様?』

「“様”!? テメェ、彼奴……松永とどんな関係だ」

『松永様の直属の忍兼軍師』

「忍だと!? 忍には風魔が居るじゃねーか」

『風魔は松永様と契約してるだけであって直属でも何でも無い』

「だったら其の直属であるテメェが彼奴の側に居なくても良いのか?」

『大丈夫だよ、松永様には風魔が居るし。其れに私は勝家を任されてるから』

「……柴田、だと!?」

『うん』







任されてるのにはぐれたら終わりだよね。
将軍に何か言われるんだろうか。

嫌なんだよね。
“朋”って言われたけど“友”じゃないし。

そーいや、佐助に会ってない。
会ったら思いっきり抱き締められそう。







「柴田とどんな関係なんだ」

『気になるの?』

「いや、そうじゃねぇが……」

『心が欠陥してるけど、大切な人だよ』

「っ、」




笑顔を向けられ思わず目を反らす。
こいつの笑顔は殺人的に可愛い。

強面の俺でも惚れちまいそうだが、こいつは無自覚なのか柴田のことを話すと顔が輝いてやがる。





『料理作ってくれるんでしょ?』

「テメェ、元気じゃねぇか」

『元気というか空元気。食べなきゃなんも出来ない』

「分かった分かった。ご馳走してやるからはしゃぐな」

『やったあ!!』






無邪気な奴だな。
此れがあの松永の直属の忍兼軍師って言うんだから信じらんねぇな。









**

声が聞こえてきた方を見た。




「oh……小十郎……」

「……八重様……」

「って今、八重って……」

「ああ」

「……政宗様……」

『あ、勝家ー!!』

「っ、八重様」

『良かった……』






シリアスぶち壊した彼奴の声が柴田の名を呼んだ。
そして俺や政宗様の目前で抱き付いた。





「八重様、」

『勝家、右目が料理ご馳走してくれるって』

「そうなのか? 忝ない」

『独眼竜、』

「Ah?」

『勝家と仲良くしてくれて有り難う』

「……Ha!! 八重、お前を俺のwifeに……」

「隈府? ……伊達氏は私の知らない言葉を……」

『は!? 誰がアンタの妻にならないといけないのよ!!』

「What!?」

「妻……。伊達氏、八重は渡さない」

「oh……(何で南蛮語が伝わったんだ……?)」

「政宗様、行きますよ」

「No!! 待ってくれ、小十郎!!」










ズルズルと引き摺られてく独眼竜を見て一言、
君主があんなんで良いのだろうか?







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