無事に戻って来れたというよりは、私はあのとき死ンで其れから前のミッションは何やったか知らないけど100点が続出したみたいで、千手のときに死ンだ加藤が再生されていた。
私は風に再生された。
“彼”じゃないんだ、と思った。
どうせなら“彼”に再生して貰いたかった。
でも“彼”じゃないところをみると点数が足りなかったか強力な武器を手に入れたかだと思う。
私としては後者だと、そう考えてる。
そして私は電車に……
あれ、何で電車に乗ってるんだろう……
「朔夜?」
『何?』
「いや、ボーッとしてたから」
『ん……大丈夫……』
コテンっと頭を“彼”に預けると優しく抱き締めて頭を撫でてくれた。
「朔夜ン家と逆だけど」
『平気。玄野が私は愚か皆の事、忘れちゃってるから私が学校行く意味も無くなった』
「……」
『暫くは丈一郎ン家に泊まって良いかな?』
「朔夜なら、良いけど」
『有り難う』
玄野が居ない分、朔夜の笑顔を見ることが多くなッた。
マジ可愛いンだけど。
ッてか、カタストロフィのこと朔夜に話してないし。
まァ、朔夜は俺が守るし。
別に良いか。
* * * *
「朔夜?」
『………来る』
「はい、居ます……。あ……やッちゃッて良いんスか? はい、分かりました…」
「ちッ、またヤツらか……」
「何? 知り合い?」
『私達を狙う邪魔者』
そう言ッて私達はステルス掛けた。
彼奴らがしてるサングラスにはステルス掛けてる私達が見えるみたい。
「消えたッ、ヤベェッ」
「ばかッ、サングラスしろッ」
彼奴らは銃を乱射した。
乗客に当たり血まみれになる。
そんなのお構い無しに私は隠し持っていたガンツソードを最大限に伸ばして凪ぎ払った。
「音無?」
「朔夜、皆、死んでんじゃん」
『……』
「増えたし」
「一人だけか!?」
「いや!! 二人……三人居る!!」
私は最大限に伸ばしたガンツソードを投げた。
正確的にはブーメラン扱い。
クルクルと円を書くように周り、既に死んでる人間共々彼奴らを切り刻んでやッた。
電車が木っ端微塵になッた。
別にいっか←
「……感覚を戻す為か……?」
『うん。私のXガンを奪った彼奴に殺られてから再生されるまで感覚が衰えてたら嫌だから』
「朔夜は無理しなくて良いし」
『でも……』
「俺は朔夜が好きだから」
『……私も丈一郎のこと好きだけど』
「……お前ら、何も此処で言わなくても良いだろ……」
「はァ? 和泉は黙ッてろよ」
「……」
『和泉にも涼子ちゃんッていう可愛い子、居るもんね?』
「ヘェ、和泉にも……ねぇ」
『丈一郎、そろそろ帰ろうよ』
「そうだな」
『あ、和泉』
「……なんだ?」
『帰り、気を付けて。あの量でキミを狙ったとすると住所も特定されてる可能性があるから』
「……」
「朔夜は此方だッて」
『ごめん』
狙われる可能性があることを伝えたけれど、不安が過る。
丈一郎に引っ張られて私は“彼”の家に泊まるけど、大丈夫かな……。
和泉が死んだと知ったのは朝のニュースだった。
そして、玄野にも危険が迫ってることはまた別の話である。