転送された場所は玄野ン家だった。
因みに玄野ン家のアパートの隣は私の家。
え?
どうでも良い?
そうだね。
『玄野ッ!!』
「音無!?」
『裏から回って。彼奴らが来てる』
「ちょっ、音無……」
『早くしろ』
「……分かった」
私もステルスを掛けて玄野の後を追った。
着いた時には皆に囲まれていた。
『……玄野、逃げて』
「朔夜、なンで……」
「音無、良いのかよ。お前、西のこと……」
「俺……?」
『良いの。敵になっちゃったのはしょうがない』
そう言ッて朔夜は俺達にガンツソードを向けた。
其の隙に玄野とターゲットは逃げたらしい。
和泉は超能力を使う二人と戦闘するらしく此の場を離れた。
他の奴も散り散りに行ッたのに朔夜と俺だけが此処に残った。
「朔夜……」
『…………ごめん』
「待てッ!!」
朔夜を傷付けたくないのとターゲットを殺らなきゃいけないのと2つで決心が揺らぐ。
ホントは戦いたくない。
でも敵なんだから戦わなければならない。
なんという、矛盾。
そんなこと思いながらも玄野の元へ行く。
* * * *
結局、小島さんが死んでしまった。
1人だけで30点は羨ましい。
外に出られたらしい。
私はガンツに“もしも”のときを考えて“奪われたもの”を取り返すのととある場所に“大事なもの”を隠したから其れを盗られる前に見つけて欲しい。
とお願いした。
“了解だす”と表示されお願いごとは通用された。