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部屋に帰って来れた。
今ンとこ部屋に居るのは私と玄野と中学生。


「おい、帰って来たから採点始めろ。………シカトかよ」

『ねぇ、採点って何?』

「あ? ガンツが採点すンの」

『ガンツ?』

「あれ」


中学生が言う“採点”が気になったから聞いてみた。
どうやらあの黒い球―――【ガンツ】が採点するらしい。


『ふぅん』


あ、岸本だ。
生きてたんだ←

ってか、拗ねてる時点で多分……


「あっごめっ、本当に……あの時は……ごめんっ」

『あーあ。玄野、ドンマイ』

「煩い、音無」

『死ね、玄野』

「酷ッ!!」

「加藤君よ……ね……ねっ」

「うん、此の高さは……そうだ……。絶対……そうだ」


岸本って加藤君加藤君って煩い奴。
つか、玄野なンか眼中に無いじゃん。
報われないww


「おいおい、マジかよ。何人生き残ってんだよ」

『不服?』

「まぁ、想定外だッつーの」

『確かに。君は別として玄野だけ生き残れば良いとか思ってたんだけどな……』

「……アンタと話が合いそーだな」

『思った。さッき、玄野と話してた時に思ったんだけど、スプラッターとかグロいものとか大丈夫な質でしょ?』

「うん、興奮するし。何、アンタも好きなわけ?」

『超好き!! じゃあさ、友達になってよ!!』

「別に良いけど。アンタ、名前は?」

『朔夜。音無 朔夜だよ。宜しくね、西』

「ん」


友達が出来ました。

だって趣味の合う友達居なかったんだもん。
だから玄野にDVDを無理矢理見させたりするけど共感を得てくれないからどーしよかなって思った。

良かった。


『あ、使い方とか教えて』

「自分で理解してンのに?」

『適当だもん。教えてよー』

「DVD貸してくれたら教えてやッても良いけど?」

『じゃあ、家来る?』

「行く」


採点終わったら西と一緒に私ン家に直行だぜ!!
良かった。
一人暮らしで。

玄野は加藤と話してるし。
死ね、馬鹿玄野。



ガンツって球が採点を始めるらしい。最初は犬。

犬 0てん
やるき,なちすぎ
ベロ 出しすぎ
シッポ ふりすぎ

当たり前だと思ったのは私だけかな。
次は岸本。

巨乳 0てん
ちち でかすぎ
ぱんツ はかづにうろつきすぎ


「巨乳……って……」

「あたしィ!?」

「ハハ……ちちでかすぎ……パンツはかずにうろつきすぎ」

「何これも〜っ、0点だし……」


岸本の次は加藤。

かとうちゃ(笑) 0てん
おお かとうちゃ(笑)死にかけるとわ
なにごとぢゃ


……………。
何処にツッコめば良いか分からない。
あ、次は西だ。

西くん 0てん
美少女とともだち


「は?」

「美少女って誰だよ」


美少女は多分私だと思う←
だって他に採点されてない女は私だけだから。
次は玄野。

くろの 0てん
巨乳みて ちんこ たちすぎ


「はァ!?」

『うっわ、玄野、変態じゃん。死ねよ』

「フォローしてくれても……」

『誰がするか』


そして私の番。

美少女 3てん
TOTAL 3てん
あと97てんでおわり


うん、でしょうね←


「美少女って……音無!?」

『煩い、玄野』

「毎回、辛辣な言葉……」

「朔夜、お前ン家どこだよ」

『え?あ、待って!!』

「音無!? いつからそんなに仲良くなってんだよ」

『さッき』

「はぁ? ってか、此方は聞きたいことが山程あるんだけど」

『私は好条件で教えて貰える』

「おまっ!! 好条件ってなんだよ」

『玄野には教えてやんない』


ベーと無邪気な子供のように舌を出す。
可愛いんだけど、なんて思ってみる。

西が言うにはやっぱスーツが重要らしいけど私は着てなくて点数取れた件についてはどうなのだろう。


「なんで、わざと見殺しにした!? お前が最初から教えてれば皆生き残れたかもしれない」

「………そーいや、そーだ」

「なんで? どーして教えてくれなかったの?」

『……其れがターゲットを殺すのに有利だったりする……』

「音無!?」

「朔夜、良く分かってンじゃん。分かってンなら教える必要無くね?」

『聞きたいこともあるから』

「分かってるから、マジになんなよ」

「なんで音無だけ……」

「朔夜は特別だし」


そう言ったら加藤がキレた。
西の胸ぐらを掴んで今にも殴りかかりそうな勢い。

あ、質問攻め。
でも此れ(ハンドガンタイプの銃)を使って脅すなんてしなくても良いのに。

だから私も向けた。


「ちょッ、音無、何して……」

『煩い。撃てない癖に銃なんて持つなよ、馬鹿玄野』

「つーか、音無。何で学校に来ないんだよ」

『話逸らすなし!! 来てるじゃん。テストの日と重要な行事には』

「そーじゃなくて。其の日以外にも来ればって話」

『何で話さないといけないの。義務教育じゃないんだから別に良いじゃん』




まだ玄野は何か言いたそうだったけど私が黙秘すれば言うのを止めた。

そして私は西と一緒に自分の家に向かった。


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