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中忍選抜試験がそろそろ始まるらしい。
だから、雨隠れの1人としてサツネが愛した木ノ葉にやって来た。
まぁ、雨隠れの1人って言っても俺は三人一組(スリーマンセル)なんてものは無いから関係無いな。
俺は木の枝の上で見ていた。
アカデミーに通っている候補生が砂の忍に捕まってる。
可哀想に←
っていうか風影の孫が居るじゃん。
『氷遁・千本桜』
なーんて名前の術だけど、千本も降らないからね。
一本、傀儡師に当てる。
「!?」
「(此の女……俺が小石を当てる前に千本を当てた?!)」
『あれ、うちはサスケくんだ』
「な、アンタ何で俺の名前……」
『知ってるよ、うちはは有名だもん。其れに俺……じゃなかった、アタシの母はうちはだし』
「は…?」
『あとさー、砂の傀儡師と風遁女って状況弁えてねぇんじゃねぇ?! もうそろそろ中忍選抜試験だっつーのにさ此処で死人が出たら中忍試験どころじゃなくなるぜ? なぁ?四代目風影のまーご♪』
周りも驚く。
傀儡師も風遁女もサスケくんも桃色の髪の女の子も九尾も皆。
何より驚いたのが、風影の孫だと思うけどね。
「其の女の言う通りだ。カンクロウ、止めろ。里の面汚しめ……。喧嘩で己を見失うとは呆れ果てる……。何しに木ノ葉くんだりまで来たと思っているんだ……」
「聞いてくれ……我愛羅、こいつらが先に突っ掛かって来たんだ……!」
「黙れ……殺すぞ」
あは、殺されちゃえよ。
なーんつって(笑)
砂の忍が行こうとしたら、桃色の髪の女の子が止めた。
「額当てから見て貴方達、砂隠れの里の忍者よね……。確かに木ノ葉の同盟国ではあるけど、両国の忍の勝手な出入りは条約で禁じられているはず……。目的を言いなさい! 場合によっては貴方達を此の儘行かせるわけにはいかないわ……」
確かに。
女の子の言った通りだ。
でもさ、例外だって存在するんだぜ?
「……フン! 灯台下暗しとは此の事だな。何も知らないのか? お前の言う通り私達は砂隠れの下忍……。中忍選抜試験を受けに此の里の来た」
「…………中忍選抜試験………?」
九尾いや、木ノ葉の三人は中忍選抜試験が何なのか知らないようだ。
『中忍選抜試験とは、砂や木ノ葉の里と他の里の中忍を志願している優秀な下忍が集められ行われる試験』
「良く知ってるな」
『俺は雨隠れの忍だぜ?』
「おい!其処のお前、名は何て言う?」
「……………砂漠の我愛羅……。……俺もお前に興味がある。………名は?」
「うちはサスケだ……」
「其処の女は?」
『闇月熾焔』
名前を名乗り砂の忍は此の場から去った。
でも、俺は再び木に視線を向けた。
「木ノ葉の黒髪と砂の瓢箪……あと、緋瞳の女……あの3人は要チェックだよ」
俺を監視かぁ。
音忍……。
まぁ、今はどうでも良いな。
俺はさっさと試験会場に向かおうとすれば桃色の髪の女の子は俺を呼び止めた。
「貴女も下忍……?」
『まぁね。で、女の子と君は?』
「「え?」」
『名前だよ』
「春野サクラです……」
「俺ってば、此の里の火影になる男!! うずまきナルトだってばよ!!」
『……へぇ、君がねぇ……。君なら火影になれるよ、きっと』
「本当かぁ!!」
『だって、君は………。あ、また試験でね。サクラちゃん、ナルトくん、サスケくん』
瞬身の術で去る。
だってね、ナルトくん。
君は木ノ葉隠れ四代目火影、波風ミナトの孫なんだから。
なれるよ、きっと。
まぁ、其の前に俺の存在を知らないとダメだよねぇ。
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